ルール解説

カバー7

最後に、カバー7というパス・カバーを紹介しておくね。

どんどん数字が増えるね…

7 ⼈でディープ・ゾーンを守るの…︖

まず、カバー7 がなぜ 7 なのか…

知らん︕

えー︕︕

カバー7はディフェンスがパス・カバーをする対象のレシーバーを複雑にスイッチするため、どういうカバー⽅法なのか簡単に説明できない。⾯倒くさいやつだよ。

カバー7 の特徴はこんな感じ。

  • 1.レシーバーより多い⼈数でパス・カバーをする
  • 2.レシーバーに対してディフェンスが有利な位置を保つ
  • 3.フィールド左右でカバー⽅法が違う
  • 4.マン・ツー・マンとゾーン・カバーを組み合わせる

1と2を基本コンセプトにした結果、3と4のようなカバー⽅法になったというイメージかな。
これがなぜカバー7と呼ばれるのか…カバー6まではすでにあったから、という程度じゃないのかな…

1.レシーバーより多い⼈数でパス・カバーをする

まず、WRより多くの⼈数のDBを確保するのが基本になる。WRをDBが1対1でカバーするのは⼤変だから、⼈数的に有利な状況をつくりたい。TEやRBは優先順位を下げるとしても、スピードのある WR を警戒する。

これまでのパス・カバーは基本的に左右対称のものが多かった。でも、ディフェンスが左右対称だと、オフェンスが配置を⼯夫して有利になるところをつくれるよね。
そこでカバー7では、オフェンスの配置に対応して、アンバランスになっていいからレシーバーより多くのディフェンスを確保する。

例えば、WRが左右に1⼈ずつしかいないプロ体型に対しては、左右対称のディフェンスの配置でもDBが4⼈いるから⼈数的に有利な状況がつくれる。

下の図でも、左右どちらもWR1⼈に対してDBが2⼈いる。

でも、オフェンスの⽚側にWRが2⼈配置されると、そちら側はWRとDBが同じ⼈数になっちゃう。

オフェンスの⽚側にWRが3⼈いる場合はもっと⼤変。DBがWRの多いサイドに移動しても、DBとWRが同じ⼈数にしかなれない。

それを防ぐために、パスカバーの⼈数を厚くするのがカバー7の特徴だよ。

たとえば、WRが3⼈いるオフェンスに、DBをずらして対応する。

⽚側にWRが3⼈いるオフェンスに対して。

セカンダリーの配置を動かすことになるけど、常にディフェンスの⼈数がWRの⼈数を上回るようにして、サポートできるDBを配置するんだ。

もちろんラン・ディフェンスやパスラッシュをするDLとLBの⼈数は減るけど、それは仕⽅ないとしておく。

2.レシーバーに対してディフェンスが有利な位置を保つ

カバー7のもう⼀つのコンセプトが、パスカバーをするディフェンスが、レシーバーに対して有利な位置を保つこと。

有利な位置ってなあに︖

DB は基本的にロングパスを優先して守るよね。ロングゲインされるのはダメージが⼤きいから。

そのため、WRに対して少し外側にセットして、ディープゾーンでフリーにしないように余裕を持って下がることが多い。それが、有利な位置を保つこととされる。
逆にWRが浅いゾーンでフィールドを横切るように⾛ったら、カバーするのがとても難しくなっちゃう。DBがWRを追いかける形になるのが、不利な位置ということ。

あるいは、2 ディープではWRがディープゾーンの外側に⾛っていった場合、それをカバーするセーフティーは不利になる。

どちらもDBがWRを後ろから追いかける形になるよね。これらが不利な位置とされるもの。これをなくして、余裕を持ってWRの動きを⾒ながら着いていける位置にいるDBや、WRが⾛ってくるのを待ち構えられる位置にいるDBを増やすように⼯夫されているのがカバー7 だよ。

カバー7では、WRの正⾯にいるCBがMOD(Man Outside and Deep)といわれるルールでカバーする。正⾯のWRがアウトサイドかディープにいったらマン・ツー・マン・カバーをするという意味ね。

具体的には、WRがサイドライン、コーナー、フライなどのフィールドの外側に向かうルートか、真っ直ぐディープ・ゾーンに向かうルートを⾛った場合は、そのWRにマン・ツー・マンで着いていく。

もしWRがショートゾーンで⽌まったら、そのカバーはNBに任せる。WRがアクロスにいったら、さらに内側にいるディフェンスに任せる。

正⾯の WR がアウトサイドやディープにこなかったら、CBは暇になるってこと︖

WRがショートゾーンで⽌まった場合や、アクロスのルートにいった場合は、CBはWRのカバーはいったんやめて、ディープ・ゾーンを担当する。

⾃分のゾーンに⼊ってくるレシーバーを待ち受ければ、有利な位置を保てるよね。

さらに、ディープ・ゾーンに⾛っていくWRをカバーするときには、セーフティーもパスカバーに来てくれる。これがWRよりもDBの⼈数を多くすることのメリットだよ。

NBを⾒てみると、基本的にショート・ゾーンを守る役割になる。まず正⾯のWRをカバーするけれど、WRがディープ・ゾーンに⾛っていくならセーフティーに任せて、NBはその場に残る。セーフティーはディープ・ゾーンで待ち構えているところにWRが⾛ってくるのでカバーしやすい。

このように、ディフェンスの選⼿それぞれが有利な位置を保って守れるようにデザインされているのが、カバー7の特徴のひとつだよ。

3.フィールド左右でカバー⽅法が違う

カバー7ではWRの⼈数や動きによってDBの対応が変わるので、フィールドの左右でカバーの⽅法が違うことが多くなる。

下の図では、左サイドは上で説明したようになる。結構複雑なカバー⽅法だったね。でも、右側にはWRが1⼈しかいない。そのため、単純な2ディープや、マン・ツー・マン+ディープ・ゾーンにセーフティーという形になる。

複雑に⾒えるけど、DBそれぞれの動くルールは決まっているから、DBたちはフィールド全体を意識することなく⾃分の役割をこなすだけでいい。でもオフェンスから⾒たら読みにくい。これがカバー7 の⼤きなメリットになるよ。

4.マン・ツー・マンとゾーン・カバーを組み合わせる

ここまでに⾒た⽅法でもマン・ツー・マンとゾーン・カバーが組み合わされていたね。さらにオフェンスがミス・マッチを意図的につくろうとしてきたときにも、マン・ツー・マンとゾーン・カバーの組み合わせで対応するよ。

オフェンスが⽚⽅のサイドに3⼈のWRを配置した場合には、マン・ツー・マンではDB同⼠がぶつかっちゃうことが多いし、ゾーン・カバーでは1⼈のDBが複数のWRをカバーしなければならない。どちらにしても難しい。
そこで、マン・ツー・マンとゾーン・カバーを組み合わせて対処するんだ。

たとえば、下の図のような⽅法。

⼀番外側のCBがWR1をマン・ツー・マン・カバーする。

NBはMOD(Man Outside and Deep)の動き。
正⾯のWR2がディープ・ゾーンにいくなら着いていく(①)。WR2がショート・ゾーンにとどまるなら、外側のショート・ゾーンを担当する(②)。もちろん、ゾーン・カバーになったときにWR3が⾃分の担当するゾーンに⼊ってきたらカバーする。内側に⾏ったWRは追いかけずに内側のディフェンスに任せる。

次にDBの動きについて。
下の図のように、DBはショート・ゾーンを担当する。

正⾯のWR3がディープ・ゾーンにいくならSSに任せて、アクロスのルートをとるなら内側のディフェンスに任せる。ただし、NBはWR2についていってディープ・ゾーンに下がっているかもしれないから、DBがサイドラインまでの範囲を気にしなきゃいけない。

SSはまずWR3がディープ・ゾーンに⼊っていきたらカバーする。もともと正⾯にいたWRなので⾒やすくて有利な位置を保ちやすい。
WR3がこなかったら、ディープ・ゾーンに⼊ってくるレシーバーを警戒する。WR1やWR2がディープ・ゾーンにきた場合は、CBやNBもついてくるから、挟んでカバーできる。

もし WR1、WR2、WR3の3⼈全員がディープ・ゾーンに⼊ってきても、パス・カバーも同数の3⼈で対応できることになるよね。極端にディフェンスが不利なエリアができないようにデザインされているということ。

そして、逆サイドについて。WRが1⼈だけのサイドは、下の図のように2ディープとマン・ツー・マン・カバーの組み合わせになる。
左側にはWRが1⼈しかいないので、オフェンスが使えるスペースが広い。もしCBがゾーン・カバーで先に下がってしまうと、WRがパスをキャッチしたときに⾃由に動ける範囲が⼤きくなるからタックルが難しくなっちゃう。だからマン・ツー・マンでぴったりくっついていた⽅が良い。だけど、ぴったりくっつくマン・ツー・マン・カバーではロング・パスが怖い。
でもカバー7なら、FS がサポートできる。

つまり…複雑…ってコト︖

複雑に⾒えるけど、それぞれのディフェンスがどう動くかのルールは明確。でも観戦してるときにこれをぜんぶ⾒破るのは無理だろうね。

だよね…

まあ、こういうパスカバーもあると知っておくだけでいいんじゃないかな。