[イルカ観察日記]2017シーズンふりかえりと来年のこと<オフェンス編>

[イルカ観察日記]2017シーズンふりかえりと来年のこと<オフェンス編>

NFLのシーズンも残すところエキジビションマッチ1試合だけになり、各チームみんな、コーチ編成、FAやら契約延長問題、そしてドラフトへ向けて動き出しましたね。
そんなわけで、ドラフトに向けた付け焼刃の勉強の前に、昨シーズンの振り返りとニーズの確認をしておきたいと思います。
 
 
<オフェンス編>
 
全体的にまったくダメでした。
まあ原因はQB17タネヒルを筆頭とした怪我人多発が大きいので、来年みんな復帰してきたら、という期待ができないでもない点は希望です。が、そんな中でもシーズン通して成長というか向上というかが見られなかったのが残念。
HCゲイスもコマが足りず練習も足りず制約が多くて大変だったのかもしれませんが、プレーコールの幅が去年よりも少し狭いように感じ、去年頻発した相手を飲んだような大当たりプレーがほとんど見られないままでした。
 
それどころか、OLコーチはお姉ちゃんにもてたいがために白い粉を吸っている動画をアップして消えちゃうし、RB23アジャイはコーチと喧嘩していなくなっちゃうし、むしろより後退してシーズンが終了しました。
去年ゲイス就任初年度でプレーオフに進出したこともあり、今年は期待されたシーズンでしたが、何か得られたものはあったんだろうか、というくらいの1年になってしまいましたね。
 
という完全な停滞シーズンでしたが、来年は気を取り直して頑張っていただきたいところです。
 
以下、ポジションごとの雑感です。

■QB
17タネヒルが開幕直前にシーズンエンドという準備期間的な意味では最悪のスタートでした。
で、控えには僕らの8ムーアたんがいましたが、8ムーアたんは控えめなところで安定しているので、今年は5勝くらいだなあと思っていたら、なんと6カトちゃん獲得でのシーズンイン。
安定感はまったくないけど、もしかしたら、という宝くじの様な気分にはなりました。6カトちゃんなら2勝かもしれないし、12勝するかもしれない。どうせダメなシーズンなら、そんな博打も面白いじゃないか、という。
まあ結果としては8ムーアたんのままでも同じだったんじゃね?っていう6勝に終わりましたけどね。
 
選手ごとの感想は、

・6カトちゃん
全体的にダメでした。良かった試合って2試合くらいあったっけ。波の激しさもですが、最後までレシーバーと呼吸が合いきらず、プレーの種類もあまり増えなかったという、学習の遅さもちょっと不満でした。
 
・8ムーアたん
毎年1試合だけ輝けば良いんです。だから今年は合格。それでいいんです。
 
→来年
6カトちゃんと8ムーアたんは共にFAに。HCゲイスが「来年の軸はタネヒル」と名言したので、控えはヤダと言っている6カトちゃんとの再契約はないと思われます。
ただ、「軸」はタネヒルと言っているけども、有望な新人と競わせることもないとまでは言ってない。ドラフト1巡はQBじゃないかという噂も大きくなってきました。
その場合には、8ムーアたんはいなくなっちゃうかな。
ただドルフィンズの場合、オーナーが2019シーズンのマイアミでのスーパーボウルをオーナーが本気で狙っている風なので、ドラフトで取ったとして2年目のQBでスーパーに行けるのかと考えてしまうと、QB上位指名は見送るとなりかねません。
とはいえ、1年以上も試合に出ておらず、同じ個所を2年連続で怪我してしまったタネヒルだけに頼るというのも危なっかしい。
個人的には単純にタネヒル一本で行くのは嫌。QBの1巡指名は歓迎。アスミス争奪戦参加も歓迎。ドラ3くらいでシーミアンをもらってタネヒルと競わせるっていう変化球も歓迎。

 
■RB
23アジャイがコーチに不満ぶーぶーになったことから放出。まあ23アジャイはこれまでもいろいろと騒ぎを起こしていたので、チームが勝てなくなったらああいう風になるのは不思議ではない子なのですが。
でもこれで本当に今年のオフェンスの軸がなくなる結果になりました。
とはいえ、32ドレイクが1人でも1試合持ちそうだという目途が立ったのは良かった。
 
・23アジャイ
去年に比べると不安定でしたが、OLがボロボロだったのが可哀想でもありました。イーグルスでも元気そうで何よりですが、自分のパワーランを使わずにQBを突っ込ませて怪我させちゃうっていうプレーコールには不満は無かったのでしょうか、なんて。
 
・32ドレイク
23アジャイがいたときには完全な控え扱いで、いなくなってからも26ダミエンとプレーを分け合っていましたが、23アジャイが去り26ダミエンが怪我した後は、かなりの回数ボールを持つようになりました。
その結果、スタミナ的にも大丈夫だったし、プレーの幅もなかなか広かった。スターターとしても合格点でしょう。
ただ、5プレーやって、1プレーだけ20ヤードゲイン、残り4プレーはノーゲイン、平均4ヤード。っていう不安定な印象が強いのを払拭していただきたい。
 
・26ダミエン
23アジャイがいるときは3rd.ダウン要員。その後はランも増えましたが、やはり無駄に粘りすぎて怖いのは変わらず。
 
・34ペリー
RBとしては結局ほとんど見なかった。
 
→来年
32ドレイクが軸になるのは決まりでしょうけれど、さすがに層が薄すぎる。26ダミエンはFAになり、怪我の具合次第のところもあり、一応は再契約する方向でしょうけれど、どこかが良い金額を提示して来たら負ける程度かな。
ここ数年、ドラフト4位や5位で取ったRBが当たっているので、来年もその辺で良い子がいればいいのですが。それがいなければまた3Mくらいでちょっと良い感じのFAを探すくらいでしょうか。
 
 
■WR
QB6カトちゃんとの息がなかなか合わず、ポテンシャルを発揮しきれなかったような気もするレシーバー陣ですが。
 
・14ランドリー
その中で112キャッチというのはさすが。ただ、平均獲得は8.8ヤードで、ほとんどが苦し紛れやヒッチなどのごく短いパスであることが分かります。それを何とかできるのはすごいんですが、さすがに使い方がもったいなかったかな。
 
・10スティールス
早さ担当レシーバー。ただ、去年に比べるとプレーを読まれていたのか、ぶち抜けて完全フリーになってることが減りました。それはチーム全体の問題だから仕方ない。ポロリ癖が相変わらずなのは頑張れ。
 
・11パーカー
でかさ担当。開幕当初はQB6カトちゃんと合ってるようにも見えましたが、シーズン中盤からちょっと息切れ、最後はちょっと怪我。
そして、どうも競り合いやサイドラン際の足の残し方などで勝負弱いところを見せてしまうのが不満。
 
・19グラント
すばしこさ担当。ときどきビッグプレーを見せますが、たまにポロリしたり、ボールセキュリティーもひやひやです。
良い線まで行きそうなんだけど、KCのヒルほどの怖さまで持てるかは疑問で、14ランドリーの代わりとまでは安定しないかな、という雰囲気。飛び道具として持っておくべきだけど、あくまで飛び道具なのかも。
 
・88カル―
伸び悩み。スピードも強さも、ちょっと足りない。
 
→来年
14ランドリーが契約最終年で、延長交渉を始めているという話ではありますが、金額面のこと、やんちゃなこと、DV問題も抱えていることなどにより、まとまるかどうかちょっと不透明。ランドリーが要求する額を出すチームが現れればそっちに行くんだろうな、というとこですが、そんなチームが現れる確率も半々かと。
もしランドリーがいなくなったら、勝負強い何とかしてくれるレシーバー(TEでも良いけど)の補強が必要になります。
その他のメンバーは変わらないかな。みんなもう一段階ずつ成長してくれることを期待。
 
 
■TE
今年の復活期待案件だった89トーマスが不発で、戻ってきた80ファサーノもかなり微妙。若手も育たず、という悲しい状態でした。
 
・89トーマス
QB6カトちゃんに嫌われてるんじゃないかというほどにターンボールばかり来ていた。が、たまにちゃんとパスが来てもポロリするし、全体的に動きは鈍かった印象。
DEN時代の動きには戻らないかなあ。
 
・80ファサーノ
こちらは渋いベテランの域に達しての出戻りでしたが、渋すぎる活躍でした。ターゲットにならなすぎて正当な評価じゃないのかもしれませんが、ちょっとなあ。
 
・48グレイ
こちらも出場機会が少なく、RB23アジャイ放出後はブロッキングRBとして使われたりもして評価しにくいのですが。あくまでユーティリティという立場でした。
 
→来年
まあQB6カトちゃんがTEととことん合わなかったというのもあり、過小評価になるかもしれませんが、総入れ替えでも良いくらい。
80ファサーノはFAで、よほど安ければ再契約もあり得るけれど、というところ。
89トーマスは契約が残ってはいますが、カットすると6.6M浮く。この成績ではカットかなあ、3Mになるならいいのかなあ、というくらい。
48グレイは1Mだから別にいいかなーっという判断になるかどうか。
TEはここ数年FAでベテランを取るものの期待はずれということが続いてしまっています。特に来年WR14ランドリーがいなくなったら、エースになれるWRはあきらめてTEを狙っても良いくらいではありますが、ドラフトにしろFAにしろ、良いのいるかなー。
 
 
■OL
怪我人が多くて入れ替わりが激しく、結局全然安定しなかった。
QB6カトちゃんがとりあえずラッシュをよけてからパスターゲットを探さないといけないため、プレーのタイミングが崩れてからのスタートだったり。RB23アジャイもRB32ドレイクも、一度ラインにぶつかってからどうするかがランプレーになっていたり。でした。
 
・LT
比較的安定していたのがLTか。67タンシルa.k.a.ガスマスクがほぼすべて出場。たまにポカするのと、たまに理由がよくわからないお休みがある以外は、だいたい堅実にこなしていました。
控えは77デイビスだったり、79ヤングだったり。こっちは回転ドアでした。
 
・LG
FAで取った62ラーセンがシーズン終盤まで出られず。
65スティーン、77デイビスというドラ外コンビが穴を埋めた。いや、埋めきれなかったけど。
最後は62ラーセンが出てきて、さすがにちょっと良くなった印象はあったような。
 
・C
51パウンシーが例年よりは怪我でのお休みが少なくて、だいたい出ていた。とはいえシーズン前半の動きは悪かったように思います。その間、64ブランデルがそこそこどうにかぎりぎり代わりをこなしていた感じ。
 
・RG
ベテランの74ブシュロッドが去年に続きスターターに。でもいまいちな動きで、シーズン後半にはIR入り。
その後は77デイビスがだいたいスターターで、シーズン終盤には意外といけるんじゃね? 程度には上達していたのが良かったところです。
 
・RT
スターターは70ジャワーンですが、出ているときは堅実にこなすものの、ちょっと怪我がちで。控えで出てくるのは、ここでも77デイビスか、79ヤング。どちらも結構心配な動きでした。
 
→来年
LT67タンシルだけはひとまず安心できると思う。またガスマスクかぶらなければ大丈夫。フロリダはまだ合法じゃないし、そこは自重していただきたい。
その他のポジションは不安だらけです。
LG62ラーセン、C51パウンシー、RT70ジャワーンは来年もスターターでしょうけれど、怪我が多いので。
RTは、77デイビスが勝ち取るか、FAやドラフトでの追加はあるでしょうから、競争にはなるでしょう。79ヤングは回転ドアすぎる感じがあり、残っても控えかな。
RGも不透明です。74ブシュロッドはFAになり、低調だった今年の状態からの復活は年齢的にも厳しいのかな、ということで残らなそうな。変わってスターター争いをしてほしい、65スティーンと64ブランデルも共にFAですが、Cの控えとしても必要ですし、ぜひ残っていただきたい。ドラフト上位でガードに行く余裕はなさそうなんでねえ。

つづく





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