[イルカ観察日記] 上手の手から水が漏れまくって勝ちも漏らしてくれた第14週 NE@MIAレビュー
ボストンには「12月にマイアミで試合するとなぜか負ける」という都市伝説があるようで、パッツファンたちが方々で囁き合っていました。もちろんそんなオカルトを信じるAFC東その他ファンではありませんでした。
でも! 噂は本当だったんだ!
というわけで、またもや不思議と勝ってしまったドルフィンズですが、最後のアレだけでなく、試合の節々でまさに弘法が筆を誤りまくっていた結果だったのでした。
■ベリチーの手から水が漏れた。意外と殴り合いになった
まず試合展開が予想外でした。
前半終了時点で MIA 21-26 NE
3Q終了時点で MIA 28-26 NE
13週までの12試合で22点以上取ったのなんて4回しかないドルフィンズが、こんなに点取るとは思いませんでした。ベリチーも思っていなかったでしょう。NEは最初のTDでPATを失敗したけれど、その後2ポイントを狙うわけでもなく、まー余裕でしょって感じで淡々と試合を進めていたし。
もっと突き放してるはずだったんだけどなー的なこともあったのではなかろうかと。
■オフェンス
意外と点が取れたこの日のドルフィンズのオフェンスで良かったところは、
・OLのランブロック
ランがわりとコンスタントに出ていました。複雑なアサイメントのプレーは多くなかったものの、TEを複数使って人数で押すのが上手くいったのかも。結果的にOLが漏れて相手LBまで到達できていたプレーが多かったような。
WR怪我人だらけの功名ですかね。
・タネヒルの調子
ここ数試合スクリーンを極端に減らして前に投げるパスが増えているタネヒルですが、この試合でのパスの精度は悪くなかった。
パスって、
パスプロが持つ→レシーバーがあく→ちゃんとパスを投げる
の3つが整うと成功すると思うんですが、タネヒルの場合は最後のやつしか期待されていません。パスプロが持たなくても逃げながら…っていうQBもいますし、レシーバーが空いてなくても無理矢理通る場所に投げるQBもいますが、タネヒルはそういうQBではない。それだけ役割を減らしてもパスミスだらけって思う試合も数多いわけですが、この日は合格点だったかな。
とはいえ、パスは
14/19、265ydsで、最後のアレを除くと、
13/18、195yds、いつものタネヒルの成績です。
・タネヒルがポロリしなかった
5サック食らっているので、いつものタネヒルなら2つくらいポロリしててもおかしくないのですが、この日は違いました。
ちなみに1つはオスワイラが食らったやつで、1つはタネヒルがOLに足踏まれてコケたやつなので、純粋なタネヒルサックは3つですけど。
・ビッグプレーが多かった
通常のオフェンスでのタッチダウンは4つだったのですが、
1つめ;RB21ゴアさんの36ydsラン、
2つめ;RB38ボールデンの54yds一発タッチダウン、
3つめ;WR10スティールスへの43ydsロングパス、
4つめ;WR14バトラーへの23ydsタッチダウンパス、
それぞれビッグプレーが絡んでいました。これも珍しい。
■ディフェンス
そしてドルフィンズのディフェンスの方は、パッツの得意な「進まれるけど点は取らせない」の劣化コピーの様な「進まれるし点取られるけどまあ時間はかかる」くらいのことができていました。
・ランディフェンス
前回の対戦では手玉に取られまくったLBが先週に引き続き若干の改善。
焦って間違った穴に飛び込んじゃうのを自重して、ちゃんとプレーを見てから動いていました。実際は、LBが2人いれば1人は先につっこんじゃって、1人はちゃんと待ってタックルするっていう感じ。
そこそこ機能して、パッツのRBたちを29回74ヤードに抑えました。
TB1Kさんには、1鈍足3yds取られましたが。
・パスディフェンス
頼みの綱のCB25ハワードがお休みで、まともなCBゼロ状態。
S29ミンカたんをだいたい相手WR10ゴードンにつけていました。が、さすがに何度か派手にやられた。
その他、S35エイケンスやCB24マクテイラー、CB31アームストロングあたりの非常にザル感あるメンバーも使わざるを得ず。本職CBのはずの28マッケインもいつも通りザルざるしかった。
しかし、FS22マクドナルドかSS20レシャッドをいつもよりは多少下げていたこともあり、おいおいww っていうロングゲインは少なかった。
ニッケルにいたS35エイケンスがWR84パターソンにぶち抜かれたのと、CB28マッケインが奥のゾーンで待ち構えていたのにTE87グロンコに競り負けた、両方タッチダウンパスになったやつくらいかな。
■ブレーデー様の手から水が漏れた。タネヒルサックからの前半終了
この日のブレーデー様は調子がいまいち。プレッシャーを感じていたのか、わりとあっさり投げ捨てることも多かったし、オーバースロー気味なのも目立っていました。
そして極め付けが前半最後のドライブ。
ドルフィンズのパントをこの日2度目のブロックしたパッツ。2Q残り30秒ゴール前15ydsからの攻撃で、残り14秒でゴール前2ヤードまで進みます。その後パスを2回失敗して3rd & goalになって、投げ捨てる余裕はあったけどタネヒルサックを食らい、そのまま前半終了。
7点を覚悟したけど、3点ですむわー良かったー、あれ? 時間切れ? みたいなラッキーな展開。
ブレーデー様はまだタイムアウトがあると思ってたらしいなんて噂も。だとしたら激しいボーンヘッドですね。
■ゴストーさんの手から水が漏れた。TFP&FG失敗。
試合開始直後のNEのオフェンスは、7分使って幸先よくタッチダウン。しかし、その最初のTFPを、ゴストーさんがまさかの失敗。
そして後半最初のドライブでは、42ydsというゴストーさんにとっては余裕の距離を失敗。
びっくりでした。
そんなわけで、パッツは少なくとも7点は漏らしてくれました。そして最後のアレでもう6点。なので、実質は MIA 28-40 NE かな。
■グロンコはコケた。最後のアレ。
NE最後のオフェンスは、残り4:10からで、10プレーやってFGでした。
ゴール前7ヤードでファーストダウンを取ったところで、残り1:51。そこから3回ランプレーをやってのFG。
NOならパス投げてるでしょうけど、PHIならスペシャルやったかもしれませんけど、そこはパッツなんで。とにかく時間を潰しに来たんでしょう。
残り16秒でタッチダウン取られると思わないですし。
で、最後のプレー。マイアミ・ミラクルなんて言われてますが、レギュラーシーズンだからなー。プレーオフだったらもっと記憶に残りそうだけどなー。
全体の動きはこんな感じ。
その後練習動画も公開されてましたが、もともとあの3人でつなぐプレーってことだった様です。
たまたま少しタイミングが遅れて、WR80アメちゃんにもトスできそうな雰囲気になってディフェンスがみんな迷って一瞬動きがとまったのと、後ろから頑張って走ってきたG62ラーセンの良いブロックがあったのがラッキーという感じ。
NEはヘイルメアリー対策にグロンコを入れてくるのはいつものパターンですし、まあラテラル祭りプレーでも最後までは来ないのが普通ですし、別におかしい対応ではないのかな。
タネヒルも、怪我の影響もわかりませんし、どれくらいの高さが出せるかはわかりませんが、75~80ydsは投げたこともあり、ヘイルメアリーは警戒しておかなきゃいけないし。
それにしてもあのコケ方は目立っちゃいましたね。
■プ戦線
NEにまさかの勝利で、まだWC戦線に残ってしまいました。
しかも、来週のMINはまだプレーオフのチャンスが残っているとはいえ、OCがクビになってバタバタしているはず。
しかし、そういうのをきっかけに生き返るCLEみたいな例も少なくないんで、どっちに転ぶかはわかりません。
そしてその後は、やはりチーム内ごたごたしてるJACと、ここにきて怪我人が増えているBUFの負け越しチームです。
JACはともあれ、BUFは地元最終戦なので気合十分だろうし何よりBUF寒くてつらいんですが。
プ最終枠候補は、BAL、IND、TENだけじゃないのよ、ということで。
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