[イルカ観察日記] 大健闘、しかし誤算が多かった第2週。BUF@MIAレビュー
■結果
BUF 31-28 MIA
■大健闘
2020シーズンの地元開幕戦は、同地区ライバルであり今シーズンの地区優勝候補筆頭のビルズと。
点差以上に力の差はあったでしょう。残り3分で10点差、そこからどうにかTDを取った時には残り1分を切っていて、オンサイドキックが成功してもかなり厳しい状態でしたから。
とはいえ、ビルズ相手に今の時点でこれだけできれば大健闘と言えるかと思われます。
ようやくチーム作りが始まった、という感覚です。オフェンスもディフェンスもプレーを覚えてきた。
■誤算
でも思ったよりダメなところもたくさんありました。
・BUFのスターターLBが2人とも休みだったけど、代わりに出てきた54と53も良かった。
・BUFのQBアレンがポカをしなかった。
・MIAのエースCB24ジョーンズが試合開始最初のシリーズで早々に怪我して退場した。
・MIAのFS28マッケインが空気すぎた。
この辺が勝負を分けたわけですけれど、まあ誤算と言っても力不足なだけでもあります。
<オフェンス>
悪くはなかった。が、良いというほどでもなかった。
■ラン
3人のRBの成績は、
・37ガスキン:7回46yds
・20ブレイダ:7回37yds
・34ハワード:5回4yds
印象としてはそれほどゲインできなかったという感じなのですが、意外と平均ヤードは大きい。特に37ガスキン。
先週に比べると、OLがアサイメントを覚えた、という雰囲気がありました。思っていたよりもプルアウトやトラップブロックを多く使うようなので、まだ連携がきちんとするには時間がかかるでしょう。
そのため、まだディフェンスから逃げながらヌルヌルとゲインする37ガスキンが中心になっています。OLがきちんとブロックして穴を開けられるようになれば、もっと20ブレイダもいきそう。
34ハワードは純粋パワープレー要員になっているようで、ぜんぜん押せないので全然ゲインができません。困った。
■パス
先週よりはずっとタイミングが合っていました。
成績も良かった。
QB14フィッツパトリックさん
パス47回、31回成功、328ヤード、2TD、0INT
おじさんとしては完璧です。
主なレシーバーの内容としては、
TE88ゲシキ
ターゲット11回、キャッチ8回、130ヤード、1TD
先週に続き、覚醒しつつある雰囲気があります。フリーにもなるし、高さも使える、ワンハンドキャッチもできた。
WR11パーカー
ターゲット8回、キャッチ5回、53ヤード、1TD
相手CBは39ホワイトだったのでもっと抑えられると思っていたのですが、意外とカバーを引き剥がせていました。スピードで振り切れはしないので、ロングゲインはありませんでしたが。
WR84フォード
ターゲット9回、キャッチ7回、76ヤード
伏兵。ディフェンスがTE88ゲシキとWR11パーカーに気を取られているところに、ショートパスをちょろちょろっと捕っていた印象です。まあまあいい感じ。
一方で不振だったのが、WR18ウイリアムス。
ターゲット5回、キャッチ1回、26ヤード
ぜんぜんフリーになれていませんでした。もともとスピードはそれほどないので、高さを使えないと厳しい。
課題としては、奥に走れるスピードのあるレシーバーがいないことでしょう。ビッグプレーが生まれそうな雰囲気がなくって、ぜんぜん怖くないんだ。あと5週間でキャラウェイの出場停止が解けるのですが、武器になるかなあ。
■パスプロ
パスプロはそこまでひどくはありませんでした。
が、ブリッツが来ると混乱する。OL5人のうち2人がルーキーですし、去年もチームにいたのは1人だけですし、つまり完全に初対面でまだ2試合目。仕方ないか。
途中からTEにブリッツを担当させたりしてしのいでいました。
ブリッツが来なくてもいっぱいいっぱいだったのが、RT77デイビス。力技で押し込まれる場面が目立ちました。そろそろルーキーのRT68ハントと交代かなあなんて言われ始めています。
■誤算1。ビルズの控えLBが高品質
ビルズはスターターLBのミランとエドモンズがお休みということで、もうちょっとOLにも余裕があるんじゃないかと期待したのですが、代わりに入った53ドッドソン、54クレインが意外と良かった。
ぜひとも、ドルフィンズの最初のオフェンスシリーズを見てみてください。
ビルズの54が、中のランではブロックされず、外へのジェットスイープにも追いつくという良い動きをしています。
それと前半残り9分くらいのところのドルフィンズのオフェンス。
今度は53が、スクリーン、ショートポスト、ポスト、全部止めやがりました。
控えも強いのか。それともMIAが弱いのか。
■ツアの出番は
そんなわけでオフェンスは、悪くはなかったけれど怖さもなかったというようなところです。
ともあれ、チーム全体でプレーをかなり覚えてきたようなので、それだけでも良かった。このまま全体の完成度をもう少し上げたところで、今度はQBをフィッツおじさんからツアに切り替えていくような順序になるんでしょう。あと4週間くらいで出られるようになるかなあ。
<ディフェンス>
ディフェンスも概ねプラン通りに実行できたのですが、ちょっと誤算が多かった。
■ランディフェンス
崩壊はしませんでした。BUFのRB26シングレタリーと、20モスが合計で18回93ヤード。まあまあ許容範囲でしょう。
しかしこのランディフェンスは、アレンが走ることも想定しての守り方に見えました。そのため、パスラッシュがほとんど皆無。ぜんぜんプレッシャーをかけることはできませんでした。アレンもあんまり走れはしなかったんですけど。
プレーが始まったあとはこんな形になることが多かった。ブリッツはあまり入れず、中央にLB55ベイカーかLB53ヴァンノイが残って、アレンが走ってくるのを警戒していました。両エッジの90ローソンと、91オグバーも、深くラッシュせずコンテインを優先していた印象です。
一度、LB55ベイカーがプレーが始まってすぐにパスカバーに下がったとき、アレンがすかさず走りました。おいアレン意外とちゃんと見てるじゃん、って感じ。
■誤算2。アレンがポカしなかった
アレンはロマンあふれる爆発力を持っているものの、意外とポカも多いって印象です。先週もスクランブルで2回ファンブルしていました。今週のMIAもそれを狙っていたはずです。むしろ走らせてから叩いてやろうくらい思っていたかもしれません。
でも、この試合のアレンは、パスミスしてのINTも、無理に走ってのポロリもなかった。
ずるい。えらい。
髭は似合ってないけどな。
■誤算3。早々にCB24ジョーンズが怪我して退場
ドルフィンズのCBコンビ、24ジョーンズ、25ハワードは、2人とも高給取りなのです。強いのです。この2人に頼ってディフェンスのプランが作られているとも言えます。
しかし、24ジョーンズが1シリーズで怪我して退場してしまいました。ほぼ1試合まるまるプランが狂っちゃったのです。
ビルズのWR陣の中心は、
14ディッグス
11ビーズリー
15ブラウン
この3人に、ドルフィンズCB陣は、24ジョーンズ、25ハワード、そしてドラフト1巡23イグちゃんを当てる予定でした。
しかし、24ジョーンズがいなくなったことで、相手エースWR14ディッグスにルーキー23イグちゃんが狙われることになりました。そして、控えのCB40ニーダムも出場が増えます。
で、このマッチアップが主でした。
25ハワード vs 15ブラウン
23イグちゃん vs 14ディッグス
40ニーダム vs 11ビーズリー
ビルズのパスパターンは割とシンプルで、隣り合ったWRをクロスさせたり、近くを走らせたりして、CBの邪魔をしつつフリーにさせる意図があったかと思われ。
そして、MIAのパスカバーがマンツーマンだったときの、このマッチアップでの成績がこちら。
目視なので絶対正確とは言えませんが、パス全体の半分くらいがこの3人の誰かに投げるパターンでした。
やられたのは、23イグちゃん。奮闘はしましたが、さすがにベテランのWR14ディッグスにはまだかなわなかった。
逆に25ハワードはうまいこと孤島化されて、プレーに参加させてもらえず無化された感じもあります。
もちろん、もともと控えの40も適度にやられました。
■誤算4。FSが空気
しかし、CBばかりが悪いわけではないのです。
もともと、マンツーマンで広い範囲を守るのは大変です。そのため、FSを後ろに置いてサポートさせるのが一般的。
特にINルートの方は位置的に、CBも若干はFSのサポートを期待するわけです。しかし、もう一度さっきの表を見ると、
23イグちゃん、40ニーダム、ともにINルートの方でパスをたくさん捕られています。
FS28マッケインが、空気だったんです。
セット位置もLOSから20ヤード以上離れて、遠いなーって感じでした。
プレーが始まってからも、なんか後ろの方でうろうろしてるだけで、プレーに参加しろって感じでした。
FSに守ってほしいエリアの理想と、実際に守れた範囲の現実とに、非常に大きな隔たりがあったのです。
大誤算。いや、知ってたけど。
CBは、外へのルートはサイドラインまでを守ればいいのですが、内側は広くスペースが残っています。FSのサポートなしで守れったって限界があります。しかし、サポートはなかったのです。
仕方ないので途中から、セーフティーをもう1人入れて、フィールドの中央もゾーン気味に守るようになりました。
それは多少うまくいきました。
しかし、そのままCBも含めたゾーンカバーをやってみたら、見事に28マッケインが相手WR15ブラウンを見逃してするするとタッチダウン。
あかん、と思ったんでしょう。MIAのHCフローレスも試合後に「やっぱマッケインが活きるのはセーフティーじゃなくてニッケルだな!」なんてことを言ってました。良いように言ってますが、つまりセーフティーなんて無理、ということでしょう。知ってたはずだけど。
■混乱しがち
などなど、誤算は多かったのですが、つまり駒が揃ってないということでもありました。特にFSとEDGEかな。個人技で勝てる選手がいればなーっていう感じ。来年の補強に期待。
その他ディフェンスの問題は、まだ練習が足りないっていうことでしょうか。特に、珍しいフォーメーションを取られると混乱していました。
ワイルドキャットでQBがWRの位置まで移動していったのを放置してしまったり。
トリップスで、一番内側のWRに誰がつくのか混乱してしまったり。
まあ、その辺は慣れてくればどうにかなるでしょうけれど。
<week3 髭ボウル>
日曜日にBUF@MIAをやったのですが、次の試合はその木曜日。年に1度のつらい日程がやってきました。まあ現状のドルフィンズの場合、練習があと3日あっても完成度がそれほど上がるとも思えませんし、良いんですけどね。
ただ、怪我をしたCB24ジョーンズが出られなそうなのが問題。
相手はパス大好き髭QBのミンシューだから。
髭QB対決、髭ボウル。
カミングスーン。
MIA貯金
MIA貯金ルール
・勝ち:1万円+点差×100円
・負け:点差×300円
・プレーオフ出場:1万円
・地区優勝:3万円
今週の貯金
・負け
・3点差
合計:900円
累計:3900円
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