事故とミスは違うのだよという第2週MIA@BAL

事故とミスは違うのだよという第2週MIA@BAL

結果

MIA 42-38 BAL

展開

バカ試合。

MIAが6個、BALが5個のタッチダウン。しかもビッグプレーが多くて、特にBALはTDの5つのうち3つがビッグプレー。

・103ydsのキックオフリターンタッチダウン

・5ヤードくらいのパスがRACで75ydsのタッチダウンになった

・ラマーの79yds独走ランTD

先にBALがこれらのビッグプレーを決めて、一時は21点差になりました。その後、この点差をMIAがじわじわと詰めて、後半最後に逆転。MIAはチーム全体として集中力が切れなかった。これが一番の収穫かもしれません。

ディフェンス

ラマーが崩れなかった

去年のMIAとBALの試合では、BALのQBラマーが混乱しまくって勝たせてもらった感がありました。混乱した理由は、MIAのブリッツが多様でどこから入ってくるかわからなかったから。

さすがにその対策はされていて、今年はラマーが崩れませんでした。どこからどんなブリッツが入ってこようが、2秒以内に投げちゃえば関係ないんだよ、みたいな感じに見えた。そのせいで、去年のような派手なサックはできず、ラマーに淡々とプレーされてしまいました。

一発タッチダウン

しかし、素早くプレーをさばかなければならないので、その結果(なのか、OCの評判が元々悪いという噂もありますが)BALは全体的にはコンサバティブなプレーコールだった気もします。10分ドライブして0点とかね。

ただし、コンサバティブなプレーを続けているとはいえ、一発で持っていく力を持っているのがBALでした。5ヤードのパスが通っただけなのに75ヤードのタッチダウンになったり、ラマーのランが79ヤード出たり。

75yds TD PASS

後ろにセーフティーがいるように見えていましたが、実際はセーフティーもマンツーマンしているカバー0。で、画面下のWR以外は全員が上側に進んだため、画面下のWRとCB25Xさんが広いスペースで完全にマンツーマンになった。

しかもラマーのパスがたまたますごいリードボールになり、レシーバーがキャッチするために加速することになりました。そのせいもあって、スピードに乗って一発TD。普通に胸に投げられてたらタックルできたんじゃないかな。Xさんは怪我の影響もあって加速が悪かったのかも。

79yds TD RUN

ラマーの一発TDランも、やはりカバー0でした。

右からモーションしてきたWRにハンドオフフェイクしたので、LB55ベイカーがそのWRに行き、S8ホランドとLB52ロバーツは穴を埋めてラマーを警戒すべきだったんでしょう。

しかし、LB55ベイカーもS8ホランドもフェイクに釣られてしまいます。モーションしてたところからずっと追いかけてきたDBもいる。そりゃ3人も釣られたらどうしようもないよね、ということで、LB52ロバーツがダブルブロックをくらいました。で、きれいに穴があいてタッチダウン。

いや、これは事故じゃなくてミスかもしれない。

ともあれ、コンサバティブなプレーを続けていても、ちょっとしたことで突然タッチダウンまで行ってしまう。それがBALのオフェンスなんですね。

ミスと事故は違うのだよ

ただ、一発TDが生まれてしまうのは、MIAにとっても仕方ないと割り切れることでした、多分。これはミスではなく事故だって言い聞かせて切り替えられるものってことで。

この試合では5つのTDを奪われましたが、リターンTD含めビッグプレーで取られたのが3本。まともにドライブされたのは2本だけ。長いドライブはわりときちんと止めていた印象です。一定の確率で起こってしまうビッグプレーを気にする必要はない。次を止めろ。そう考えてたのかはわかりませんが、ディフェンスが最後まで集中を切らさずにいられたような気がします。

オフェンス

しかし、失点はミスではなく事故だとは言っても、それを取り返せるオフェンスがなければ勝てません。去年はこのオフェンス力がなかったので、ディフェンスはミスをする余裕がなかった。

今年はどうやら違うようです。この試合では、後半途中で14-35というスコアまでリードされたものの、オフェンスのプレーコールは最初から最後までさほど変わらなかった気がします。

ツア

ツアは前半あまりいいところがありませんでした。

パスカバーも乱れていなかったし、パスラッシュも早かった。とはいえ、無駄にインターセプトされそうなパスを投げる必要はないわけで。まだまだ焦るとダメな子です。

また、パスの球速が遅いのもやっぱり気になる。レシーバーがフリーになったのを見てから投げると、追いつかれちゃうことが多いんだ。

でもでも、アラバマ的なレシーバー任せのプレーではやはり輝きます。

特に点差が開いてからは、BALのDB陣が下がり気味になった感もあり、さらにカバーミスも出てレシーバーがすいすいあいていました。エッジが怪我人だらけでラッシュが遅かったのも大きかった。

ただ、その状況が生まれてもきちんとパスを通せなかったのが過去30年のドルフィンズのQBたちなんだよ。

ヒル

ヒルは真っ直ぐ走ってるだけ。だけどディープにDBが誰もいない。単純なミスでしょう。

ワドル

そしてこの試合、1Qはワドルを多く使っていました。先週の試合では前半ヒルばかり使っていたのですが、今週はワドルだった。これが相手DB陣の頭に残ったのかはわかりませんが、同点に追いついたプレーでは、Sがヒルから目を離してワドルに釣られていました。

ヒルが抜きかけてるけど、セーフティーはワドルの方を見ていた。

そしてー。

本当に強いのか問題

というわけで、ディフェンスは事故が起きてはいたけれど全体的には悪くなかったし、勝負どころでは止めていた。オフェンスも前半はなかなかうまくいかなかったけれど、特に大きく変えることなく、相手のミスに乗じて点が取れた。

無欲の勝利。見ているこっちとしては、まだシーズン序盤だし、点差が開いてもまあ最後まで練習的なプレー含め見たいからねって思っていたら、いつの間にか逆転してたんだよ。

というわけで、本当に強いのかはまだわかりません。意図的にプレーの強弱をつけられているのか、苦し紛れのプレーが通っただけかも、ってのが全くわからない。点が取れたのも相手のミスがあったからなのか、本当に殴り合える力があるのかわからない。でもまあ、MVPさんがいたり、今年はスーパーボウル狙ってると言われてるチームに勝ったんだから、まぐれでもいいの。

次はBUF戦

きました。今年一番のスーパーボウルコンテンダー。現時点で勝てる気はしません。

でもまあ、どれほど強いのか。アレンを乱れさせる手がかりはないか。そのあたりを探るってだけでも構わないので、ディフェンスには事故を恐れず頑張っていただきたところです。オフェンスは、BUFのDBが怪我人だらけなので、せめて実力でぶん殴れるところを見せていただきたい。





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