07.オフェンスの得点 [03.試合の流れ]
オフェンスが上手くいってどんどん進んだらどうなるー?
タッチダウンだろぉ
そうだね、そこまで行けなくても、フィールド・ゴールで得点ができる。
オフェンスが得点する方法にはこういうのがあるよ。
a)タッチダウン
オフェンスの選手の持っているボールが、ゴールラインに到達したらタッチダウン。6点入るよ。さらにもう1プレー攻撃をすることができる。それはポイント・アフター・タッチダウンって言うんだけど、次で説明するね。
まず、アメフトのフィールドは100ヤードだったね。そして、両側に10ヤードづつエンド・ゾーンがある。
タッチダウンは、ボールがエンド・ゾーンにちょっとでも触れればOKなんだ。ちなみにゴール・ラインはすでにエンド・ゾーンの中って扱いね。ゴール・ラインだって10センチとか幅があるから、それをただの境界線ってことにしちゃうと、フィールド100ヤードとエンド・ゾーン10ヤードとは別にラインの幅分の長さができちゃって困るからね。
一応言っとくけど、ラグビーと違ってボールを地面に触れさせる必要はないよ。ゴール・ライン上に垂直に立った架空の壁を想像して、それに触れた時点でタッチダウンってことになるわけね。
分かりにくい表現だけど、ゴールラインを超える必要はないっていうことで、ぎりぎりボールの先端が触れればOKってこと。
エンドゾーンはこんな感じ。
エンドライン上の架空の壁を想像してください。
その壁にボールが触れた時点でタッチダウン。
この下の写真では、ボールを持っている選手の体はエンド・ゾーンに入っていないけど、ボールはゴールラインの上にあるので、すでにタッチダウンが確定してるってわけね。
で、この架空の壁はアウト・オブ・バウンズ(フィールドの外側)にも延長されるので、
ボールがサイド・ラインの外側を通ったとしても、延長された架空の壁に触れればタッチダウンになるよ。
ただし、どんな場合でも架空の壁がサイドラインより外側に延長されるわけじゃないところがややこしい。
この図の、左はタッチダウン、右はタッチダウンにならない。なんで?
タッチダウンになるには、ボールを持っている選手が、フィールド内にいることが必要なんだ。
すごくざっくり言っちゃうと、左の図ではボールを持っている選手の足が地面についてる。右の図ではついていない。という違いだよ。
フィールド内でプレーしているなら、架空の壁は延長される。フィールドの外側に飛び出している場合は、壁はサイドラインまで。
詳しい説明はこちら。
それから、投げられたパスをエンド・ゾーンの中でキャッチしてもタッチダウン。
ただしエンド・ラインは、すでにエンド・ゾーンの外側っていう扱いなんだ。ゴール・ラインが実はエンド・ゾーンの内側だったのと逆だね。だから空中でパスを捕ったレシーバーが、着地したときにエンド・ラインを踏んでたら、それは失敗ってことだよ。
b)ポイント・アフター・タッチダウン
タッチダウンしたチームにはまず6点入る。そしてその後に、もう1回オフェンス・プレーをすることができる。このプレーを、ポイント・アフター・タッチダウン(PAT)、もしくはトライ・フォー・ポイント(TFP)っていう。
このときに、ゴール前15ヤードの地点からフィールド・ゴールを蹴って成功すれば1点、もしくはゴール前2ヤードの地点からラン・プレーかパス・プレーをやってタッチダウンが取れれば2点追加される。
ただし、フィールド・ゴールやタッチダウンっていう言い方はしない。タッチダウンしたオフェンスは、その後には成功する確率が高い15ヤードからのキックを選択することがずっと多いから、普通にトライ・フォー・ポイントとか言った場合は、キックを指す場合がほとんど。
で、2点を狙ってオフェンス・プレーをする場合だけ特に「2ポイント・コンバージョン」っていうことが多いよ。
c)フィールド・ゴール
1人の選手(ホルダー)がボールを地面に置いて手で押さえて固定して、それを他の一人の選手(キッカー)がキックする。それがゴール・ポストの間、ゴール・バーの上を通れば成功。
これをフィールド・ゴールって言うよ。点数は3点。
ゴールポストの幅は18フィート6インチ(約5.64メートル)、ゴール・バーの高さは30フィート(3.5メートル)。ポストは真っすぐ上に延長されると仮想されるから、ボールがポストの上端よりも高いところを飛んでいっても、間を通ったと判断されれば成功。
もうひとつ、○○ヤードのフィールド・ゴールとかって言う場合、単純にボールがある位置からゴール・ラインまでの距離のことじゃないから注意ね。
ボールを置いて蹴るための時間を作るために、オフェンスは一度ボールを後ろに下げるんだ。この距離が7ヤード。さらに、ゴールポストはエンド・ゾーンの一番後ろにあるから、エンド・ゾーンの広さ10ヤード、合計17ヤードをボールのある地点からゴール・ラインまでの距離に足したものがFGの距離になる。つまり、ボール・オン30ヤードからのFGでは、47ヤードってことになる。
それから、失敗した場合はサイドチェンジっていうことで相手の攻撃になるんだけど、フィールド・ゴールを蹴ったプレーの始まった場所ではなくて、キックした地点からってことになってるんだ。30ヤード地点からのFGトライでは、実際に蹴るのは37ヤード地点だよね。だから失敗した場合は、ここから相手の攻撃が始まるよ。
FGの最長記録は64ヤードだぜ、フィールドのほとんど真ん中から蹴ったんだぜ。
まぁ、50ヤードを超えると成功率は半々くらいになるけど、40ヤード台なら8割以上の確率で成功するし。40ヤード以内のFGを1試合で2回失敗したら、だいたいそのキッカーは次の日にはクビになってるよなー。
そうだね、じゃあフィールド・ゴールのもうひとつの蹴り方は知ってるかな?
はい! スカイ・ラブ・ハリケーン!
無視する。
カワズ、答えなさい。
えええっと、知ってる、ほら、あれ、蹴るの、ペッ!って、蹴るの。アレ。
そうだね、ラグビーのドロップ・ゴールと同じ感じで、ボールを持ってた選手が、一度ボールを地面に落としてバウンドさせて蹴るんだね。
これはボールをおさえる選手がいないから、直前までフィールド・ゴールを蹴るってばれないんだけど、ボールは楕円だからバウンドのさせ方が難しいし、おさえてた方が飛距離も出るし、そもそも蹴るってばれたって別に大差ないから、ほとんど使われないね。
ってか、使われたらむしろ舐めてんのかって感じだね。
舐められてるー!!
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