[04]02(8)プロ T フォーメーション
というわけで、まずは「プロT」。
プロテイン!
どけ、クマ。
スプリットTフォーメーションをもとにして、プロ体型にしたのがプロTってことだよ。ただしプロ体型ではRBは2人なので、完全なT字型にはならないんだけどね。
基本はQBの真後ろにいるフル・バック(FB)がブロッカーの役割を、外側にずれて配置されているハーフ・バック(HB)がボール・キャリアになることが多い。役割にあわせて、選手もFBはブロックが強い選手、HBは足が速い選手が多いんだよ。
今はTに見えなくても、昔のTからRBが減ったって考えれば納得のお名前だね。
で、完全なTの形になっていないので、TEとRBの配置によって、左右の人数がアンバランスになるっていうのも特徴なんだ。ストロング・サイドにHBがいるのをストロングT、ウィーク・サイドにいるものをウィークTって言って区別することもある。上の図はウィークTね。
ストロングTとウィークTは、ちょっと見ると同じだけど、最初に考えられたときの目的も得意なプレーも違うんだ。
ウィークT
HBをウィークサイドに置いたバージョン。FBがブロッカーになって、HBがランナーになることが多いよ。
ストロング・サイド(図では右)へは、FBをリード・ブロッカーにして、その後ろからHBが走っていくパワー・プレーができる。ウィーク・サイド(図では左)には、HBがピッチを受け取ってスピードでディフェンスを振り切るプレーが得意だよ。ただ、そのバランスの悪さを逆に利用して、ディフェンスの裏をかくカウンターも使いやすいから、オフェンスとディフェンスのプレーの読み合いが生まれるわけね。
ストロングT
こっちはHBがストロング・サイドにいる。FBをリード・ブロッカーにして、その後ろからHBが走っていくパワー・プレーが、TEのいないウィーク・サイドにも展開できるね。
逆にFBにもTEのいるほうをブロックさせると、ブロッカーがストロングサイドに集中する。で、そのブロックがたくさんいるところに、ウィークTでは逆側からHBが走ってきてたんだけど、こっちではHBがストロング・サイドに最初からいるから、少し早くLOSまで行けるっていう利点があるね。
ほんのちょっとの違いじゃねーですか…
そうじゃ、そのちょっとが命取りなんじゃよ。
ちょっとと思っても。だめ、ぜったい。
それから、FBをいなくして足の速いHBを両側に2人配置して使う場合もある。これはヴィアっていう。形としてはほとんどこのプロTと一緒なんだけど、つくられた過程というか目的というか、ちょっと違うので、また後で説明するね。
なんか、どんどん複雑になってくね…
最初はよくわからないかもしれないけど、そんなもんかなーってくらいでいいよ。後でそれぞれのプレーのことなんかが分かってきてから見直すと、それでまた面白くなるからね。
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