[05]04(1)外のラン・プレーへの対応
次は外側に展開していくラン・プレーへの対応の仕方ね。
1.ボールのほうに動くー!
2.ボール持ってる奴タックルするー!
3.勝ち!
まだそこから抜け出してなかったのか…
内側のランはフロントの7人で対応するのが基本だったね。でも、外側へのラン・プレーのときは、DBもラン・ディフェンスに参加しなきゃいけないことが多くなるんだ。フロントの7人から逃げるようにランナーが走っていくからね。
そのかわり、内側のランに比べるとランナーの走る距離が長くなるから、パス・プレーを第一に守ってるDBも反応してタックルしにいくだけの時間があるんだ。
スイープを例に見てみましょー。
まず、DLの動き方ね。DLは内側のラン・プレーを守ることが第一なので、プレーが始まったら最初に自分の担当するホールをつぶしにいく。それは中のランと同じね。
その後で、外側へのラン・プレーなんだって分かったら、下の図の左のDTのように斜め後ろに走ってランナーを追いかける。この動きは「パシュート」っていって、ランナーが走るコースを予測して、追いつけそうな地点へ先回りするのが目的だよ。DLがRBと同じコースを走っても追いつけるわけがないからね。
ただし、リバースとか、RBが戻ってくるカット・バックなんかを警戒して、必ずディフェンスの1人はランナーを後ろから追いかける役の選手がいるんだ。この動きは「コンテイン」っていって、4-3のDEや、3-4ではDEかOLBっていうフロントの一番外側の選手がやることが多い。コンテイン・マンはランナーを自分の前方に閉じ込めて、オフェンスの使えるフィールド部分を狭くしていくんだね。
でも結局みんなRBを後ろから追いかけてるだけじゃね?
RB足速いし追いつけないよー!?
うむ。ここまではDLの動きね。
外側のラン・プレーには、さらにLBとDBが一緒になって対応しなきゃいけないんだ。
まず、ランナーが来るサイドのCBが、こちら側でのコンテイン・マンになるよ。WRがブロックにくるからタックルできない場合もあるけど、最低限自分よりも外側にはランナーを行かせないようにする。
プレー・サイドのセーフティーも同じく、ブロッカーがくることも多いけど、ランナーに最低でも自分よりは外側にはいかれないように動く。
この2人で蓋をするわけだね。オフェンスの使える範囲をだんだん狭くしていくってわけ。外側に走ってスピードにのったRBが、サイドライン近くで自由になっちゃったら、ちょっと誰も追いつけない。だから、CBとSはまずランナーを内側に閉じ込めるっていうのが仕事になるんだ。
で、一番早く反応できるのはプレー側のOLBだけど、ここにはリード・ブロッカーがブロックにくることが多い。だからOLBもタックルはできないかもしれない。でも、やっぱり最低限これに押し負けないようにして壁になって、ランナーのスピードを落とさせないといけない。そうすれば、内側からILBが追いついてタックルできるからね。
FSは全体のフォローをするように動く。だれかがブロックされちゃってRBが通る穴が開いちゃったら、そこをつぶすんだ。逆側のCBは大きくパシュートをする。逆サイドのOLBはLOSと平行くらいに動いて、RBが内側に走りこんできた場合にタックルするっていう役割ね。
という感じで、図のようにみんなでRBを囲むようにしていけば、ランナーがオレンジの線のどれにコースを変えても追い詰めていけるってわけだね。
みんなで囲んで追いつめていくとかって、狩だな!
人間の動物としての本能だな!
俺ネコだけどわかるぜ!
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