[噂の真相] フローレスはなぜクビになったのか

[噂の真相] フローレスはなぜクビになったのか

レギュラーシーズン終了翌日でした。ドルフィンズファンたちはOCの交代発表をまだかまだかと待っているとき。発表されたのはHCの交代でした。
意味がわからなかった。
google翻訳使ってみようかと思ったくらい、その英文の意味がわからなかった。
チーム側の書き方は穏やかにしていたけれど、実質クビな雰囲気でした。

今年のドルフィンズは、ディフェンスはとても良く、オフェンスはどうしようもない内容でした。そしてHCフローレスはもともとディフェンスの人。したがって、オフェンスのコーチ陣を替えて改善すれば来年もっと勝てる、と思ってオフに入ったところ。
しかし結論はHCの交代。
かなりの驚きと混乱が広がりました。
その原因はわかりませんが、その後いろいろな情報が出てきたので、いったんまとめ。

主な説としては以下の3つ。
・フローレスがオーナーに嫌われた説
・フローレスとGMの間に確執がありGMが勝った説
・フローレスが実は選手に嫌われていた説

どの説が正しいということはないのでしょう。それぞれ全部が少しずつ混ざって起こったことだとは思いますが。それにしてもびっくりしたよ。

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フローレスの成績は悪かったのか

まず、フローレスの成績を検証してみます。
HCに就任したときの雰囲気では、以下のような目標が設定されていると感じられました。

1年目:タンク
2年目:勝ち越し
3年目:プレーオフ争い
4年目:地区優勝争い
5年目:スーパーボウル進出争い

1年目の勝敗はどうでもよくて、2年目のドラフトで取ったチームの軸(QBツア)がルーキー契約の間にスーパーボウルを目指す、というもの。

実際の結果は、

1年目:5勝。翌年のドラフトでQBツアを指名。
2年目:10勝6敗。惜しくもプレーオフを逃す。
3年目:9勝8敗。惜しくもプレーオフを逃す。

概ね目標を達成しています。
1年目はうっかり勝ちすぎたくらい。戦力はどうしようもなく削っていたので、あれだけ勝てたのがびっくりでした。
2年目はシーズン中にQBをフィッツなんとかさんからツアに交代させた中で、最後までプレーオフ争いをしました。これも目標よりも良い結果。
今年もプレーオフを逃したものの、QBツアが怪我をして控えQBブリが出た試合を落としたり、OCのプレーコールが明らかにクソだったりと、負けた原因ははっきりしていたので、まあ目標はぎりぎり達成といっても良いし、来年はもっと伸ばせるという希望が見えていました。
つまり、クビの理由は成績ではありません。

なぜフローレスはクビになったのか

では、成績が悪くないにも関わらず、なぜフローレスはクビになったのか。
オーナー、GM、選手など、多方面との関係で噂が出ています。

オーナーに嫌われた説

ドルフィンズのオーナーは派手好きです。兄者がFAになったときも欲しがったし、ツアがカレッジで華々しくデビューしたときも欲しがったし、ワトソンがトレード志願したときも欲しがった。

HCフローレスとの間で対立が生まれたと言われるのはワトソン問題のとき。
オーナーはワトソンを欲しがったけれど、フローレスが止めて保留になっている、という噂が出ていました。シーズン中にチームの体制を大きく変えるのは良くないと考えたとか、ワトソンの訴訟や性格の問題を重くみたとか、理由はわかりません。本当に対立があったのかもわかりません。
そして、ワトソンがドルフィンズへのトレードを希望していたのは、フローレスのチームでプレーしたかったからだという話もあります。つまり、オーナーが本当にワトソンを欲しいのならば、フローレスをクビにしてはいけないわけです。

というわけで、信憑性はわからない説です。ただ、オーナーが、自分に従わない奴は気に食わん、という態度になった可能性はある。

GMとの権力闘争に負けた説

GMは常にわりとオーナー寄りの発言をしていました。
ワトソンのトレード問題のときも、
オーナー「ほしい!」
フローレス「やめときましょうよー」
GM「僕はどっちでも、ええ、オーナーどうします?」
みたいな雰囲気でした。
こういうところから、オーナーのわがままにイエスイエス言ってるGMと確執が生まれて、正論をぶちかましたフローレスが権力闘争に敗れた説が生まれたのでしょう。

また、ドラフトやFAにおいても、ディフェンスについてはフローレスがほぼ決めていた感がありますが、オフェンスはGMが多くを決めていたと思われます。しかし結果は、オフェンスにハズレが多かった。特にOC選考過程とかひどい。OLのドラフト外しがち。FAも不思議な動きをした。
そんなこんなで、フローレスが注文をつけたものの、GMが権限を離さずに戦いが勃発したという説もあります。

フローレスわがまま&パワハラで嫌われた説

フローレスが人事権を拡大して欲しがっていたのは事実のようです。それをGMが渋っていたのも事実なのでしょう。それをフローレスとGMどっちのわがままと見るかは微妙なところですが。

フローレスがすべてを指示したがったという噂もあるので、もしかしたらクソオフェンスもフローレスの指示だったのかも、なんてことまで考えてしまいます。
とにかくリスクは取るな、ランが出なくても繰り返して時間を使え、ディフェンスがなんとかするからオフェンスは3点取れば良い、みたいな。
タイムマネジメントやチャレンジの判断など、HCの仕事だよなーって部分でダメダメなことも多々ありましたし、フローレスの方針が行きすぎていた可能性はあるでしょう。

また、パワハラ的な話もちらほら出てきています。
フローレス自身のストイックさをチーム全体に求めていたという話も出てきています。
遅刻厳禁、コロナ対策必須、みたいなことは日本人の感覚からしたら仕方ない範囲ですし、コロナ対策をきちんとしたから勝てたNO戦みたいな試合もありました。でも、一般的NFL関係者からしたら厳しすぎると思われていたのかもしれません。

また、本当はツアよりハーバートが欲しかったのになーとか、ツアよりマッくんの方が良いよなーとか、そんなことも言ったとか言わないとか噂になっています。
フローレスはモチベーターとして非常に優秀みたいなので、いろいろな話の中でのアメやムチや入り乱れる中で切り取られた発言かもしれません。おいツア、マッくんに負けてっぞ、くらいのことは言って発破をかけた可能性は高いとも思います。
でも、行き過ぎるとただの嫌な奴なんでね。
そんなこんなで一部選手から嫌われていたこともあるかもしれません。
まあチーム全体として雰囲気が悪そうということはなかったので、クビに直結するほどの話ではないとは思うんですが。

フローレスにはまだ早かったんだよね

チームのすべてをコントロールして、人事権ももらって、時に選手を叱責してでも方針を貫く。非常に優秀な人にだけ許されるやり方です。例えばベリチーね。
しかし同時に、優秀なだけでは許されないやりかたでもあります。
大切なのは実績。
ベリチーも、一度CLEで失敗した後、NEで再びHCのチャンスを得た直後に運良くスーパーボウルに勝って実績ができたから徐々に許されるようになったことです。いくら優秀だとしても、3年目の未勝利HCが言ったら、ただのわがまま、あるいは性格に難のある奴だと思われて嫌われても仕方ない。

藪の中

いろいろな説が出てきていますが、実際のところはわかりません。複雑な問題になっていたんでしょう。

でもねえ、任せてみたくもあったんだよねえ。
GMはドラフト権集めは得意だけど、選手もコーチも見る目なさそうだし。フローレスはとりあえず毎年の目標は達成してたし。
同じベリチーの弟子でもマクダニやパトちゃんみたいにチームを崩壊させちゃうことはなかったんじゃないかなあ。

フローレスは来年どこかのチームでまたHCやってそうな気がします。がんばっていただきたい。所属チームや地区によっては成功していただいても構わない。

それより問題はドルフィンズの次のHCね。フローレス就任時の計画通り、あと2年でスーパーボウル進出争いができるチームにしていただきたいところです。
そこそこのタレントある選手たちと、まあまあのドラフト権と、80Mのキャップスペースと、無税のフロリダ州の給料があるから、わりと有利に選べるはずなんだけどなあ。





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