[05]04(2)3ディープ
じゃあ次に3ディープね。
これはゾーン・カバーで、ディープ・ゾーンを3人のディフェンスで守るやつ。ディフェンスの選手の配置が変わるから、2ディープに比べてロングパスに強く、ショートパスに弱くなる。
それぞれ違うんだなあ
いろいろあって楽しいだろー。
さらに、3ディープには、各ゾーンをどの選手が担当するかによって何種類かバリエーションがあるんだけど、一番多いのはCB、FS、CBでディープ・ゾーンをカバーするものだよ。
<スカイ>
この形の3ディープは、スカイって呼ばれることが多い。
3ディープのパスカバーには種類があるんだけど、そのそれぞれの呼び方は、ストロング・サイドのフラット・ゾーン(ショート・ゾーン)を守る選手のポジションの頭文字から取られてることが多いみたいだね。
なぜかっていうと、ディフェンスにとっては守りにくくて、オフェンスにとっては攻めやすいところがストロング・サイドのフラット・ゾーンなんだ。ディフェンスからは遠いし、オフェンスはWR、TE、RBが素早く走りこめる場所だから、ここをどう守るかが重視されてるんだろうね。これはSSが守るから頭文字をとってSKY。
最初からCBが少し後ろに下がっているからレシーバーの動きを見極めやすい。そのかわり、フラット・ゾーンが弱くなる。それから、CBが深いところを守るから、LOSまで上がっていくのに時間がかかるよね。その分だけ外側のラン・プレーの対応は遅れちゃう。
<クラウド>
特にラン・プレーが強いオフェンスが相手の場合には、SSがどうしてもラン・プレーを意識しちゃうよね。そうなると、ストロング・サイドのフラット・ゾーンまでパス・カバーに行くのに時間がかかる。プレー・アクションにもだまされやすくなっちゃう。
そこで、ストロング・サイドのCBがフラット・ゾーンをカバーするってパターンもあるんだよ。これはCBの頭文字をとってCLOUDって呼ばれる。
CBはほとんど動かずに、自分のゾーンに入ってくるオフェンスを待ち受けることができるから、ショート・パスへの対応はしやすいね。
ただしこの場合は、ストロング・サイドのディープ・ゾーン1/3にSSが下がることになる。一般的にSSはDBの中ではパスよりもランに強い選手が使われることが多いから、ディープ・ゾーンでWRとのマッチ・アップになるのはちょっと不安な場合もあるかなーって気もしちゃうね。
<ローテーション>
そしてさらに、スカイとクラウドを組み合わせて、オフェンスのプレーの展開によって担当するゾーンをローテーションさせる、なんていうのもある。
プレーがはじまって、QBが右へ回り込んだ場合(ロール・アウトとかね)、またはドロップバックで右を向いている場合(右利きは基本こうなる)には、右のCBがフラット・ゾーン、ディープ・ゾーンはCB、FS、SS。
左に回り込んだら、またはドロップバックで左を向いている場合には、左のCBがフラット・ゾーン、ディープゾーンはFS、SS、CBが守るっていう感じ。
ローテーションするとなにが良いかって言うと、まずQBが向いている側のCBはその場に残るから、短い早いパスにも対応しやすい。それから、ゾーン・カバーっていうのはプレーがはじまる前にDBのいる位置によって、どのパターンなのかがオフェンスにばれやすいんだけど、ローテーションさせるとプレーがはじまるまでオフェンスには分かりにくいっていうのもあるね。
難しいことしてはるんどすなー。
お前はパスカバーなんて何の関係もないから気楽だなー。
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