[06]01(2)キック・オフ・ラッシュ
キックオフのラッシュって、みんな全速力で走ってってタックルするだけじゃないのー?
違う。まあみんなで一緒にまっすぐ走ってるだけに見えるかもしれないけど、これにもきちんとそれぞれの選手の役割ってものがあるんだよ。
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※このページのルール解説は2023シーズンまでのものです。
現在は新しいルールに変更されています。新しいルールは以下の記事で解説しています。
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※以下のルール解説は2023シーズンまでのものです。
基本的には、キッカーはゴール・ラインぎりぎりのところでリターナーにキャッチさせるように蹴って、ラッシュする選手は25ヤード以内でリターナーをタックルしようとする。
まあ実際にはこれは一つの目安で、タッチバックになると相手は25ヤードからの攻撃だから、それよりも奥で止められたらいいよね、っていうことだよ。
キックオフ・ラッシュでは、キッカーの両側に5人ずつの選手が配置されなきゃいけない。この10人の選手が走る速さをあわせて、1枚の壁のようになってリターナーを追い込んでいくわけね。
リターナーはラッシュの隙間を見つけて走ろうとする。それをラッシュ・チームは、みんなで自分よりも内側にリターナーを追い込んでいくっていうのが基本。オープンのラン・プレーと同じで、外側をスピードに乗って走られちゃうと、もう誰も追いつけなくなっちゃうからね。リターナーを内側に囲い込んでいって、自分のところにきたらタックルする。そのために、ある程度は走る速さをあわせる必要があるんだね。
ただ、2人くらいの選手が他の選手よりも先に全速力でラッシュしていくことも多い。上の図だと両端の2人ね。それによってブロックのバランスを崩したり、リターン側のブロッカーを何人かどかして後からくる選手がリターナーを見やすいようにしたり、運がよければ非常に早い段階でリターナーをタックルするって役割。
でも、最初から、エンドゾーンの奥まで蹴っちゃうのって、あるよね?
うん。リターナーが優秀な場合なんかには、最初からタッチバックを狙うこともあるね。プロのキッカーならば、狙えばほとんど確実にタッチバックにすることはできる。
ただ、タッチバックばっかりじゃファンも退屈だって言うし、25ヤード以内で止められるチャンスもないし、リターンの間のファンブルなんかのビッグプレーも狙えない。それから、タッチバックにしちゃうと時計が動かないから、残り時間が減らない。
じゃ、ゴロのキックってのはなんなんでやんす?
25ヤード以内で止められることなんてたぶんないでやんすよ?
お前は相変わらずキャラが決まらないな。
ゴロのキックはね、多少は相手に良いフィールドポジションを与えてもいいやってときに蹴るんだ。
例えばリターナーがすごい怖い場合。ゴロのキックだと奥まで飛ばないから、リターナーよりも前にいる選手、いつもはブロッカーになる選手が捕るわけね。そしたらリターンはそれほど怖くない。キックはあんまり飛ばないけど、リターンもほとんどされないってわけだね。
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