[イルカ観察日記] 2019プレシーズン第1週 ATL@MIA レビュー
プレシーズンが始まりました。ドルフィンズとしてはヘッドコーチ始めフロント陣が総入れ替えに近い初年度ですので、もろもろ不確定なことが多いスタートです。というよりは、今年来年でようやくチームが固まるくらいの再建になるんじゃねーのという見通しでもあります。
再建初年度は期待しかなくて良いですね。
とりあえずファルコンズ戦のまとめです。
■QB争い
開幕スターター候補であるQB14フィッツなんとかさんが2シリーズ、QB3ローゼンが6シリーズをプレーしました。1stチームはフィッツなんとかさんに任せつつ、ローゼンにより多く実践練習の機会を与える、良い分配だと思われました。
・フィッツなんとかさん
基本的にパスプロが持たなすぎた中でのプレーだったので評価しようがないのですが、でもプレッシャーから逃げながらノールックでパスを通すとか、タネヒルにはできなかったベテランの技を見せてくれました。
RB27バレッジとの呼吸がぜんぜん合ってなかったのは練習量の問題かもしれませんが、ともあれ魔法がとけるまでは先発でいいんじゃないかと思われます。
・ローゼン
やっぱりパスプロがまったく持たなかったので、逃げながら活路を探すという根性のプレーが続きました。フィッツなんとかさんほど洗練されてはいませんでしたが、どうにかターゲットを見つけてパスを通したりして、頑張った感が強い内容でした。変なツキもあって、最初のドライブでは相手の反則、ラフィングザパサー、ホールディング、インターフェアで3回もファーストダウンもらったし、個人としては悪い印象ではなかった。
6ドライブで2回のTD、1回のFG、1回のインターセプト。パントが1回、パスをキャッチしたWRのファンブルが1回。
インターセプトに関してはレシーバーの背後のLBをまったく見てなかったという、ちょっとそこ投げちゃうの?っていう心配になるプレーでした。が、大きなミスはそれだけ。競り合っているレシーバーにはいい場所にパスを落とせていたので、あとはシステム習熟度の問題になるでしょう。
あとパスプロ次第だけど。
■OL
とにかくパスプロがひどかった。
LTタンシルとCキルゴア以外はどう組み合わせるかぜんぜん決まっていない段階、しかもこの日はLTタンシルが休みだった、ということで仕方ないとも言えますが、それにしてもさ。OLコーチがすでにクビになってるけど、それもわかるわーってほどにひどかった。
・最初のOLユニット
LT:79ミルズ
LG:63デイター
C:67キルゴア
RG:62カルフーン
RT:77デイビス
これが現在のところ最もスターターに近いユニットなんでしょう。ただし、LTはタンシルになる。
で、このユニットのときに主に漏らしていたのは79ミルズなので、ここに本来のLTタンシルが入れば、それなりに期待はできるかも、ということになります。
両Gがルーキーなので不安は小さくありませんが、同時にこの両ルーキーがスターター争いするほどに良かったので、去年GとRTでスターター経験のある77デイビスをRTにまわせたとも言える。まあ、RT要員でとったはずの79ミルズが全然ダメだったっていう事情もあるんでしょうけれど。
・控えOLユニット
LT:79ミルズ
LG:63デイター
C:64リード
RG:62カルフーン
RT:75ホールデン
もうだめ。
79が回転ドアで、64と75が内側から漏らす。
・3rdユニット
LT:75ホールデン
LG:70ダン
C:64リード
RG:61フラー
RT:72プリンス
相手ディフェンスの力量とのバランスもあるんでしょうけれど、このユニットになって妙に落ち着いた印象でした。おかげでローゼンがまともに待ってパスを投げるようになって、いいドライブもあった。
まあなんというか、とりあえずタンシルが入った1stユニットが見たい。
■WR、というかプレストン・ウィリアムズ
レシーバー陣はロスター確実の10スティールス、15ウィリアムズ、19グラントは出場せず。11パーカーは1キャッチだけ。
実質的に5番目、6番目を争うロスター争いメンバーが出ていた。
去年もいた17バトラーと、DALから来た86ハーンズは3キャッチずつしたものの、やはり目立ちまくった82ウィリアムスの陰に隠れた。
82ウィリアムスはドラフト外ルーキー。
この日4キャッチ97ヤード。しかも、
ローゼンがサックされないために無理やり投げたのをDBを振り切ってキャッチ、
DBと競って走りながらワンハンドキャッチ、
サイドラインぎわで両足を残してのキャッチ、
DBの頭上で奪い取ってのキャッチと、
すべてインパクトの強いキャッチでした。で、このどれもが、デカイ役のWRスターターである11パーカーが苦手にしていることだったりするので、ファンの間にも、よっしゃこれ大当たりきたわーっていう期待が膨らんでしまうのは仕方ないところです。
実際には、どうにもスピードが感じられないので、それが原因で常にDBと競ることになってしまう結果かもしれないのですが。
それも含めて次戦以降にも大きく期待です。
■その他オフェンス
オフェンスその他…特になし。というくらいに、WR82ウィリアムスに持って行かれた試合だったんですが。
その他としては、
WR82ウィリアムスが急激に台頭したことで残り1枠になったところに、去年もいた17バトラーと、DALからきた86ハーンズが慌てて生き残り争いをしなければならなくなりました。
この試合に限ってみれば、地味にキャッチを重ねた17バトラーが、同様に地味にキャッチはしたもののファンブルもしちゃった86ハーンズの上に行ったかな、というくらい。
でもまあ、まだまだこれからです。
あとはMIAとしては久しぶりに生まれたFBの38コックスが、スタンダードなパワープレーでいい感じにリードブロックしてタッチダウンしたのは、ちょっとテンション上がりました。古典派なもんで。
■CB問題
ディフェンスの大きな問題は主に2つ、CB25ハワードの逆側のCBいない問題と、パスラッシャーいない問題。
で、CB問題は、この試合ではまったく解決の糸口はつかめませんした。とほほ。
CB25ハワードは流石の安定感。しかし、逆側。この試合はCB40ニーダムがスターターで結構長い間出ていましたが、だいたいダメだった。常に狙われちゃうので悪い面で目立っちゃうわけですが。ハワードの逆側は今年一年ずっと狙われ続けるはずなので、泣き言は言っていられない。
いやー、40ニーダムは厳しいかな。
40ニーダムが下がった後の、24マクテイラーはそんなに酷くなかった。相手も3rdチームだったし、というバランスはありますけどね。
早くスターター候補筆頭の21ロウが見たいですわ。
■パスラッシュ問題
目立ったパスラッシャーがいない問題は、解決の目処が立ちませんでした。つまり、そんなに目立った子がいなかった。
90ハリスはすぐに下がってしまって、あとは、
95タンク、4オーチャードがサックしたくらい。どちらもアサイメント勝ち的なするっと抜けてのサックだったので、個人技ではない感じ。
そのほかには終盤に73ヘンドリックスが目立った程度。
ラッシュに関しては個人技には頼らないぜ! っていう新HCの哲学がこのまま貫かれるのでしょうか。
■LB問題
LBはぜんぜん出揃ってないので、どうにも評価しようがありません。
スターター候補筆頭の、47キコ、52マクミランはおやすみ。
同じくスターター候補の55ベイカーは4タックルと上々。
まあ、この辺が安定してくれればいいんでしょうけれど。
その他としては、期待していたCFL上がりで練習では評判の良かった49エグアヴォエンが、いまいちでした。正面からのランをタックルするのはいいんだけど、プレーアクションにさらりと騙されるんだなあ。
まあ、その辺はこれからの学習次第ということで、頑張っていただきたい。
■次はTB
そんなこんなで、完全タンクモードとか言っていたわりには、それなりにそれぞれの選手に期待しちゃったりするわけです。まあそれはしからない、みんな生活かかってるし。
次の試合はTB、いわゆるフロリダ仲間ですし、フィッツなんとかさん仲間です。合同練習してからの練習試合というとこで、気持ちも体もほぐれてのいいプレーを期待したいところです。
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