[イルカ観察日記]ドルフィンズ2016シーズンの試合まとめ
NFLの方はもうすぐチャンピオンシップ、まさに宴もたけなわというところではありますが、ドルフィンズをはじめとしたほとんどのチームはすでにオフシーズンです。
ドルフィンズは、シーズン開幕当初はドラフト全体1位争いに加わるかというほどの出来でしたが、なぜか途中からやたらにツキが回ってきて、あれよあれよと言う間に勝ち越し、さらにはプレーオフにまで出てしまったのでした。ひとまず、今シーズンの試合をそれぞれ振り返っておきます。寸評で。
week 1
MIA 10-12 SEA
■試合
WRスティールスの70ヤードTDポロリがあり、FGが失敗があってのこのスコアなので、勝負にはなっていた。が、SEAがとことん慎重なプレー選択だったので、実力差は感じた。
■オフェンス
OLのコンビネーションがバラバラ。
■ディフェンス
タックルできてた。ニッケルのカバーがひどい。
■離脱
ずる休み:RBアジャイ
Cパウンシー、TEキャメロン
week 2
NE 31-24 MIA
■試合
いきなり21点連取されて勝負あり。その後、相手QBガロッポロの負傷もあって追い上げたけども後の祭り。
■オフェンス
OLがランもパスもダメ。アジャイも不調。
■ディフェンス
ニッケルのカバーがひどくて狙われた。
■離脱
week 3
CLE 24-30 MIA
■試合
タネヒルがターンオーバー連発。しかし相手が自滅してくれる。っていう繰り返し。オーバータイムまで仲良く譲り合った末、勝たせていただく。
■オフェンス
タネヒルがグダグダ。OLもプレーを覚えていないのか、RTジャワーンが途中でベンチに。
■ディフェンス
ニッケルの穴は相手QBの力量の問題か、あまり攻めらず助かった。けが人続出もあり、タックルできない病が再発。
■離脱
DTミッチェル、DTフィリップス、LBミシ、LBジェンキンス、LTアルバート、Cスティーン
week 4
MA 7-22 CIN
■試合
ゲイス的奇襲パスが最初に決まったものの、その後は何も通用せず。特別に準備したことなんて何もないよという雰囲気の相手にじわじわ危なげなく寄り切られる。
■オフェンス
QBタネヒルらしさ全開、相手へのINTパス、DLに叩かれる、サック、そしてファンブル。
■ディフェンス
CBがルーキーのハワードと、2年目のリペットに。しかし、相手エースWRグリーンに手も足も出ない。
■離脱
不調により:CBマックスウェル
week 5
TEN 30-17 MIA
■試合
OL大幅離脱もあり、文字通り何もできないオフェンス。タネヒル下げろコールが巻き起こり、試合後にはジャージを燃やすファンまで出現。
■オフェンス
6サックは半分OLのせいだけれど、それでも2INTは多い。途中LOS前後へのパスしかコールされなくなるほど。
ルーキーのリターナーWRグラントが初リターンTDを決めたのがハイライト。
■ディフェンス
LB大量離脱でタックルできない病が深刻。それを補うためセーフティーがランサポートに行くと、ニッケルがアレなのでTEを守る人が行方不明に。
■離脱
風呂でこけた:LGタンシル
CBハワード
カット:G/Tターナー、G/Tトーマス
■復帰
CBマックスウェル
week 6
PIT 15-30 MIA
■試合
良いドライブだったのにポロリしたりコケたりでFG止まり。奇襲オンサイド成功かと思いきや反則で蹴り直し。タックルできない病が発症してリバース一発タッチダウンくらう。
どう見ても負け試合の1Qなのに、その後、相手QBロリーが痛いふりしてるうちに本当に痛くなったのか不調、相手ディフェンスが急に集中が切れたのか総崩れになり、なぜか圧勝。譲っていただいた勝利。
■オフェンス
OLがベストメンバーに戻り、ランが200yds出た。パスは相変わらず不調も、とにかく2秒以内に投げろという感じで、サックは0だった。
■ディフェンス
DLが頑張っていた。LBとDBは相変わらずで、一線目を抜けるとロングゲインになるんだけども。
■離脱
CBハワード、SSラシャード
■復帰
LTアルバート、LGタンシル、Cパウンシー、CBマックスウェル
week 7
BUF 25-28 MIA
■試合
パントブロックされるし、ロングリターンされるし、パントチームの出来が悪かった。しかし、その他はお互い地味なゴリゴリのぶつかり合い。相手RBマッコイが怪我で途中退場して、こちらは楽になり、あちらは消耗し、次第に有利になれての逆転。
■オフェンス
地味。素早くプレーをこなすマシーンになったタネヒル。ゴリゴリ淡々と走るアジャイ。ラン200yds。
■ディフェンス
止められていたというほとではなかったが、大崩れせずに粘れた。
■離脱
引退:RBフォスター
week 8
bye
week 9
NYJ 23-27 MIA
■試合
お互いのディフェンスが自滅しあう殴り合い→停滞→お互いのオフェンスが自滅しあう譲り合い。というお互いに情けなくなる展開で、試合終盤にNYJが80ヤード以上の一発タッチダウン。勝負あったかと思いきや、直後のキックオフでMIAがリターンタッチダウンして勝っちゃった。
■オフェンス
タネヒルでもできて、相手ディフェンスの裏をかいて、ロングゲインが狙えるプレー、という非常に難しそうなお題をこなしたゲイス。
■ディフェンス
DLを抜けるとタックルできない。LBとニッケルのところはザル。これから最後まで悩み続ける症状がはっきりでてきた。
ただ、ブリッツはきいてたし、ゾーンブリッツでのインターセプトもあり、工夫あり。
week 10
MIA 31-24 SD
■試合
地味でもいいからミスはしないで試合をつくれというオフェンスと、多少進まれても1シリーズで1回ブリッツ決めればそこから止められるというディフェンス。しかし、じりじりと劣勢になり逆転され、しかし、最後にINTリターンタッチダウンが飛び出して勝っちゃった。
■オフェンス
タネヒルは、とにかく早く投げろと言われているようで、決めうちではあるけれど、コントロールは悪くなかった。期待されていなかったTE陣が機能して、OLも崩れない。
■ディフェンス
ザルだけど、それがどうした、と言わんばかりに淡々とブリッツを入れ続ける。後半、相手OLが疲れてきたか、プレッシャーがかかるようになり、インターセプト2つ。しかも2つ目はゾーンブリッツがきれいにきまってのLBキコのインターセプトで、さらに逆転リターンタッチダウンになった。
week 11
MIA 14-10 LA
■試合
相手は初先発QBゴフ。こちらは再びOL陣が怪我で総崩れ。つまりはずっとパント合戦。
タックルできず一発タッチダウンを許し、ファンブルリカバーしたのにインターセプトをお返しして、こりゃ負けパターンと思いきや、最後のドライブで苦し紛れのパス投げまくったらタッチダウン。どうしたんだ、という勝ち方。
■オフェンス
またOLがボロボロになり、ランがでない。ラッシュが早いのでタネヒルは何もできない。
最後のドライブでは苦し紛れでレシーバー頑張れ!っていう感じのパスを連発したら通りまくってタッチダウンまで行った。なんかラッキー。
■ディフェンス
さすがにゴフに楽々デビューされたくない、という意地を感じる粘り。タックルできたとは言わない。粘り。
■離脱
LTアルバート、LGタンシル、Cパウンシー
week 12
SF 24-31 MIA
■試合
いつも通りきれいにドライブされて得点されたものの、ドラフト上位争いをしているSFは無駄に勝ちたくなかったらしく、ずるずると膠着。MIAはたまに長いパスが決まって、いつの間にやら逆転。しかし、最後にSFは怒涛の逆転ドライブ、と思いきや、やっぱり勝ちたくなかったらしく、エンドゾーン手前2ヤードくらいのところまでせめて終了。
■オフェンス
スターターOL5人のうち3人が怪我で離脱。押せない。パスは2秒以内に投げないといけない。
その制約の中で、WRランドリーをミドルでおとりにして、ディープを開けてWRスティールスに取らせるというコールが何度か当たった。
WRパーカーは競り負けたり、際どく足が外に出たりして、詰めの甘さが目立った。
■ディフェンス
DLとMLB以外タックルできないので、リードオプションやられると止められなかった。相手のパスの調子の悪さからくる、プレーの幅の狭さに助けられた感じ。それでも24点取られてるわけだけど。
week 13
MIA 6-38 BAL
■試合
序盤にチャンスを逃してそのままずるずると完敗。
最初のオフェンスで46ydsFGを外し、次のオフェンスでWRの手に入ったパスを毟り取られ、その次のオフェンスでは46ydsFGのチャンスで弱気のパント。その感に3TD取られて終了。
■オフェンス
パスラッシュの強い相手には弱いのはわかっていたけれど、ラッシュがくると立ちすくんでサックされまくり、びびってスナップを撮り損ねるタネヒルは、やっぱりこの子じゃ無理だ…と思わせるに十分でした。
■ディフェンス
SSラシャードが離脱してるので、裏取られがちなCBはまず下がらなければならない。すると、手前のゾーンでニッケルのザルさが目立ちまくる。そこだけで攻められるには十分でした。
■離脱
MLBキコ
week 14
ARI 23-26 MIA
■試合
雨の影響もあり、両チームぽろり祭りでターンオーバーがアホほど生まれた。その中で、ちょっと雨が弱いときに攻撃できたっていう運もあって、有利に試合を進めるものの、天候が回復してきて、さらにタネヒルが怪我して、最後に怒涛の追い上げを受け、いったん同点にまで。しかし、PATのキックをブロックしてリターン2点タッチダウンとかいう面白プレーもあり、さらにパーマーがポロリしてくれたり、なんとか最後にFGで逃げ切って、結局は天候がプラスに働いたかな、というところ。
■オフェンス
CBが良いもんだから、まともに一対一になるとWRが勝ちきれない。プレーが当たってWRが抜けた時にいくつか良いキャッチが生まれてたけれど、コンスタントに出るもんではない。まあ、プレーが当たるだけ、今年はコーチ陣がよろしい。
とはいえ、タネヒルが怪我で下がってからはさすがにドライブできず。
■ディフェンス
もともとのスターターLBが全滅。しかし、ランでごりごりついてくるでもなく。DBザルっぷりも、相手QBパーマーが身を切ってINTさせてくれたりしてカバーしてくれた。お陰様で崩壊しきらずに試合が終わりました。
■離脱
QBタネヒル
■復帰
LTアルバート、LGタンシル
week 15
MIA 34-13 NYJ
■試合
QBタネヒルが怪我して、この試合からムーアたんが先発。しかし、相手はすっかりやる気がなくなっているNYJだったため、多少荒れても乱れても、すんなりと勝たせてくれました。
■オフェンス
QBが控えで、センターが3本目。全体に影響するポジションなので、なかなかリズムは作れなかった。ランはRBアジャイが粘って少しゲインするだけ、QBムーアのパスはタイミングが合っているとはいえない状態。とはいえ、なんとなくいつの間にかパスが通って得点を重ねたのでした。
■ディフェンス
LBが怪我から戻って、どうにかタックルできるようになった。DBはちょいちょいやられてたけれど、DLのラッシュが早かったので守れた部分もあったか。
■復帰
LTアルバート、LGタンシル
MLBキコ、OLBジェンキンス、CBハワード
■離脱
Cスティーン
week 16
MIA 34-31 BUF
■試合
審判がこちらのパスインターフェアを2つほど見逃してくれたし、元MIAの相手Kロン毛がFGを2回もミスしてくれたし、みんなでどうにか勝たせてくれたっていう内容でした。つまり、ラッキー。
■オフェンス
試合を通じてQBムーアたんはボロボロで、投げるタイミングは遅いし、ターゲットはガン見だし、ミスればインターセプトされるし。一方、OLは押せてなかったものの、個人技でどうにかしたのがRBたち。アジャイの粘りのゲインと、ドラ行くのカットバックからの一発タッチダウンがチームを救ったというところか。
■ディフェンス
ザル。両OLBが怪我をしていて、ニッケルにまともな子がいないもんだから、その辺のゾーンがとにかくボロボロ。
■離脱
OLBジェンキンス
見直してみても、これほどラッキーというか、最後にラッキーパンチが飛び出す試合がたくさんあるってのは珍しいなあと思います。これが、新しいヘッドコーチであるゲイスがもたらした効果なのかどうか、来シーズンを見てみないとわからないような気はします。QB問題もくすぶってはいますし、どうするものか。それでも、ひとまずしばらく任せてみたいと思えるヘッドコーチがきたなあ、という気分ではあります。
それから、勝つときはラッキーなことがあってギリギリで、負けるときはコテンパン、というのもちょっとアレなところです。
ではまた、ドラフトでお会いしましょう。