日本からNFL+を使って試合を観る方法（暫定版）

日本からNFL+を使って試合を観る方法（暫定版）

VPNを通してNFL+を使えたので、ご報告です。
ただ、まだ経過観察中なので暫定版です。

VPNとは

VPNは本来は、物理的に離れた場所を、トンネルのようなネットワークでつなぐような技術です。すると、トンネルを通っている間は、他の人に邪魔されず、盗み見られず、情報を盗まれず、通信できます。本社と支店の間で、安全なデータ通信を構築するために使われたりします。基本的に、セキュリティを高めることが目的です。

ただし、ここでいうVPNは少し意味合いが異なります。自分のスマホやPCといったデバイスと、VPNサービスのサーバーをトンネルでつないで、自分がVPNサービスのサーバーからインターネットにアクセスしているような形にするもののことを言います。
ここでは、自分のいる場所を偽装する方法程度の意味合いで使います。

NFL+とは

NFLの試合動画を配信するサービスです。まあgamepassみたいなもの。
ただし違いは、
・アメリカ国内向け
・モバイル端末用
・全米中継の試合はライブで配信
・ローカルテレビ局が放送する試合は、その地域以外では試合終了後に配信
・coach’s filmも配信
など。

gamepassで今年から廃止されたcoach’s filmをみたいという奇特な人には選択肢になります。
ただし、gamepassと違って全ての試合がライブで配信されるわけではない点に注意が必要です。

VPN選び

NFL+がアメリカ国内向けであることに加えて、ローカルテレビ局が放送する試合はその地域でしかライブ配信がないということで、自分が観たい試合をやる地域にサーバーがあるVPNを選ぶ必要があると思われます。僕の場合はマイアミ。

その中で候補は、
・nordVPN
・surfshark
・expressVPN
・cyberghost
でした。これらのVPNはサーバーの場所も多かったので、大体のチームの地元が含まれてるんじゃないかな（適当）。

また、配信サービス各社は、程度の差はあれどVPN経由での接続を防ごうとしている傾向があるようです。そのため、各VPNで実際にNFL+が使えるかは、試してみなければわかりません。

とりあえず安いやつから〜と思って最初にsurfsharkを使ってみたら、NFL+は使えませんでした。トップページにはアクセスできるものの、ログインや会員登録に進めず、
client-side exception has occurred
というエラーも出たので、何らかの対処が行われて蹴り出されたのでしょう。

調べてみたら、配信サービスに強いとうたっているVPNもあるようで、その一つがcyberghostでした。
で、使ってみたら、接続できました。
最初からNFL+用設定というものまで用意されている親切さ。ただし、その設定では接続地がアトランタになっていたので、ローカルゲームのリアルタイム視聴に影響があるかもしれません。とはいえ、マイアミのサーバーを使っても、問題なくNFL+に接続できています。

ちなみにcyberghostには半年契約もあります。VPNの多くは1年契約、2年以上ならもっと安いよ、という形態なので、半年だとNFLにぴったり。
ただ、スーパーボウルが来年2/12（日本時間）なので、そこから逆算すべきだったのですが、今回は8/5に契約しちゃった。まあスーパーボウルは日本でも観る方法が増えるし、良いけど…

NFL+の問題点

・モバイル向けであること
テレビで観るには、モバイル端末をつながなければなりません。出力ケーブルを使うか、うちではiPhoneの画面をappleTVに飛ばしてテレビに映す方法がいいかな。とりあえずiPhoneの画面をmacで見るミラーリングはできました。

・ダウンロードはできなそう
まだプレシーズンなので仕様が固まっていないかもしれませんが、ダウンロードの方法は見つかっていません。

・ローカルゲーム観られるか問題
これもまだプレシーズンなので状況が違うかもしれません。シーズン始まってみないとわからないかなあ。まあ、ライブで観られないなら、毎週きちんと寝て追っかけ再生するのも健康に良さそうですが。

・RED ZONE観られるか問題
NFL NETWORKは観られそうなのですが、レッドゾーンはどうだろう。ライブ観戦では通常、観たい試合をメインのテレビで、レッドゾーンをサブの画面に表示していたので、あれがなくなると（特にメインの試合が塩だったときに）寂しいなあ。

違法なの？

VPN自体は大企業も積極的に使っている合法的な技術です。少なくとも今回の使用に関係する日本とアメリカでは法的な問題はありません。
ただし、一部の国では違法とされていることもあります。ロシア・北朝鮮・イラクなどの国内情報を統制したいんだろうなという国が多いようです。中国も、国が認めた一部のVPN以外は違法のようです。

もちろん、VPNを使うことで匿名性が高まることを利用して、違法行為をするのは違法です。違法行為だもの。

また、NFL+やNETFLIXのような配信サービスが、VPNを通した利用をヨシとしているかはグレーです。コンテンツ制作者は配信方法や配信先の地域を細かく切り分けて、それぞれの権利を売っているので、試聴制限ができなければ困るからでしょう。配信サービス会社としてはVPN経由でもお金を払って見ているユーザーが増えるのは悪いことと考えないかもしれませんが、コンテンツ制作者からは怒られます。
NFL+は、アメリカ国内のモバイル用に、かつローカルテレビ局の利益を守りつつ、提供されているサービスです。NFLは別途アメリカ国外に配信する権利をDAZNに売っているので、アメリカ国外からNFL+に自由にアクセスされるのを防ぐ道義的な、あるいは契約的な責任もあるはずです。
そのため、VPN経由接続対策もしています。実際、SurfShark経由はつながらなかった。CyberGhostも突然つながらなくなるかもしれません。また、NFL+に規約違反とされてアカウントがBANされる可能性もあるでしょう。
でもまあ、その程度と言えばその程度です。

使えないものではない

個人的な感想としては、VPN経由でNFL+を観るの、普通にDAZN経由でgamepass観るよりずっと快適ー！！です。
LIVEできちんと観られるのはもちろん、試合後には去年までのgamepassと同じく試合前後やCMがカットされて楽、condensed modeもちゃんとある、そして何よりcoach’s filmがある。
そして安い。VPNが半年で6600円くらい、NFL+が半年で6600円くらい（スタンダード版だと3500円くらい？）。合計13200円でgamepassの26800円よりも良いサービスが受けられるんだもの。

ただし面倒はあります。最初の設定も面倒だし、モバイル向けサービスなのでテレビで見るには何かもう一段階の設定や作業が必要です。
そして急に使えなくなるリスクもあります。VPNのお試し期間を過ぎてから使えなくなったら、お金も返ってこないでしょう。

そのあたりのバランスを考えて使えばいいけれど、使えないものではないと思われます。
今のところ現場からは以上です。

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