スーパーボウル優勝候補に勝っちゃった第3週BUF@MIA
結果
MIA 21-19 BUF
展開
まさに一進一退、ビッグプレーが少ない緊迫感のある試合でした。BUFのディフェンスに怪我人が多かったため殴り合いになるだろうと思っていたのに反して、どちらかというとディフェンスの試合になりました。
モメンタムがどちらかに行きそうで行かず、どちらもロングパスを警戒したディフェンスを敷いての心理戦。勝負を引き寄せたMIA唯一のロングパスは、狙ってやったものなら優秀。一方で、アレンにはやっぱりこれ以上成長されると困るなーという内容でした。
互角だったもの
アレンとディッグスのビッグプレーを止めた
アレンはパスを63回も投げて400yds獲得。しかし、成功したパス42回の1回平均獲得は6.3ydsと、去年のMIAみたいな数字でした。
ディッグスも7回キャッチ74yds。これも抑えたという数字でしょう。特に、アレンが逃げてるうちにディッグスがディープのサイドライン側であいていてパスが通ってしまうという、定番のやられ方をしなかった。
その理由は、おそらくディープをしっかり守ったからです。ざっくり数えたところ、MIAのDのラッシュとディープゾーンカバーの人数はこんな感じでした。
こんなに2deepや3deepが多いなんて珍しい。ラッシュの方は4人であっても、DEが下がってSがブリッツしたりと変化をつけていましたが、5~6人ラッシュするのが普通みたいなイメージのMIAにしては我慢していた。後半はさらに下がり気味になっていたのも面白いところです。
ディープパスがほとんど投げられなかった
一方で、MIAのOもロングパスをしっかり塞がれました。1本だけ通って、それが勝敗にも大きく影響したのですが、それはまた後で。
BUFの方もディープゾーンのカバーには人数をさいていました。
■前半
3deep:6回
2deep:9回
1deep:0回
0deep:0回
■後半
3deep:2回
2deep:4回
1deep:2回
0deep:0回
出場しているDBが控えだらけだっていう話だったんですが、特に奥を守るセーフティーの2人が良く、隙がほとんどありませんでした。
ただ、BUFの方は後半少しだけ前に出てきたのは面白いところ。それがMIAのロングパス成功につながったのかどうか。
ターンオーバー
スタッツを見たらアレンがファンブル3回したらしいんですが、そんなにしたっけ、覚えてない。1回はターンオーバーになったので覚えています。
ただ、お互いインターセプトすべきものをポロリしたのが2~3回ずつあったので、ほぼ互角。どちらか1回でもちゃんとインターセプトしていたら試合の流れが大きく変わったかもしれないな、という意味も込めて、ほぼ互角。
勝負を分けたもの
では、なぜMIAが勝てたのか。もちろん、BUFと接戦ができたというのは自力もあったんでしょうけれど、勝負を分けたなという印象が残った要素は4つ。
暑さと疲れ
この試合、マイアミの気温は32度。フィールドレベルは39度にもなっていたそうです。その中でBUFには、サイドラインに戻ってもいっさい日影のないところで、熱をよく吸収するカラージャージを着ていただきました。姑息な手段をホームフィールドアドバンテージをフル活用したのです。
さらに、試合展開もBUFに不利に働きました。BUFの攻撃が40分、MIAの攻撃が20分。その結果、プレー数が増えまくったBUFのOは、試合終盤には熱中症に近いようなバテ方をする選手や、足を攣る選手が続出。正直なところ、ディッグスが足を攣ったような動き方でサイドラインに下がったところで、勝てる気がしました。
前後半最後のタイムマネジメント
前半後半ともに、BUFの得点のチャンスで時間切れになりました。
前半は、スパイクをしようとしたアレンがスナップをジャッグルしてしまい、それを握り直してからだとスパイクが認められずにインテンショナルグラウンディングの反則をとられる可能性もあるため、とっさにサイドライン側にいたレシーバーに投げたところ、プレーが継続されてそのまま時間がなくなってしまったもの。
一瞬フェイクスパイクでタッチダウンを狙ったのかとも思われましたが、それにしてはWRが全然走っていない。不思議。と思ったら、スナップのジャッグルが理由だったとのことで、なるほどとは思いました。しかし、アレンが投げた時点でまだ2秒あったので、アレンが本当に冷静だったらレシーバーの足元に投げ捨てれば時計は止まったことになります。アレンがそこまで冷静にできるようになったら困るけど。
後半最後も、たぶんチェックダウンのパスを捕ったレシーバーがサイドラインまで走れずにタックルされて、そのまま時間が流れて試合終了となりました。これも、奥のレシーバーがあいてなかったので、そのまま投げ捨てたほうが結果としては良かったんだろうな、というプレーになりました。
そして怒り狂うOC。ただ暴れるわけじゃなくて、デスクにあるものを順番に潰していく様が律儀な性格を物語っていますね。
FG失敗
試合終盤、FGを失敗しました。単純にこの3点があればBUFの勝ちだったとも言えますし、次のシリーズでMIAが逆転したので、試合展開にも大きな影響が出たと言えるでしょう。実はこれが一番大きかったのかも。
MIAのロングパス
3&22で通したロングパス。苦し紛れに見えて、セーフティー2人をはめたプレーにもなっていました。狙ってやったのか、偶然なのか。
奥に3人走らせる。2人を片方のセーフティーの目に入るようにして、もう1人はいったん外に動き、もう片方のセーフティーの体を外に向かせる。
そして、セーフティーの体が外を向いたところで内側に切り込みます。QBはここでパスを投げる。
セーフティー2人の間にスペースができたー。この試合唯一のロングパス成功。
だめだったこと
尻パント
まあ、良いフィールドポジションを与えるよりは、わざとセーフティーあげても良いんじゃないかって思っていた場面だったので、結果には文句はないです。
尻に当てるなんて手の込んだことしなくても良かったとは思うけど。
相手のSが下がってるのにランが出ない
相手LBが優秀だったのは確かだけど、こちらのOLがねえ。さすがに一線くらいは時々でいいから抜けてほしいところです。
橋水が思ってたよりダメだった
ツアが下がったシリーズで出てきたブリッジウォーター。ツアが怪我して何試合か休んでも去年のブリと違ってそれなりに試合を作れるはずだ、って思ってたんですが。思いの外ぜんぜんダメでした。こんなことでは来週。いや、なんでもないです。
WEEK4はTNF
結果は知ってるけどね。
去年のプレーオフ進出チーム相手の4連戦の最後の試合。3連勝してしまったので欲は出ますが、CINも先週持ち直す気配を見せていたので簡単ではない。
結果知ってるけどね。