[イルカ観察日記] オスワイラのバックワードパスがインコンプリートになった判定の理由についての私見

[イルカ観察日記] オスワイラのバックワードパスがインコンプリートになった判定の理由についての私見

あのオスワイラのファンブル、またはオスワイラのバックワードパスが誰にも取られずコロコロしていたはずのやつがパスインコンプリートと判定されたことについては、いくつかの説が出ています。
とりあえず私見を。私見なので、NFLのオフィシャルがどう解釈してるかはわかりませんが。

サックされながら後ろにパスを投げるオスワイラー


1)審判がちょっとアレ

試合開始直後のグダグダ、前半終了間際のグダグダをはじめ、結構手際の悪い審判団だったと言わざるをえません。つまり、単純なミスジャッジである可能性もあるわけです。


2)プライムタイムだったから

とはいえ、レビューまでしてそこまで単純にミスジャッジを押し通すでしょうか。まあそこまでアレだったということもあるんでしょうけれど。

ならば、大人の事情があったのでは。
試合前からHOU優位は当然とされていて、MIAのミスが出たら試合が実質終了。視聴率も急速に落ちていくことが予想されていました。そのため、できる限りいい試合な状態を引っぱろうという願いは放送の人たち、運営の人たち、みんなが持っていたはずです。
つまり、意図的なミスジャッジである可能性もあるのでは。


3)動作での判断と意図の解釈

上記2つはいわゆる「うがった」見方です。まあ冗談半分(半分本気)ということで。

妥当な推測の話になると、審判がこの判定に至るまでの考えは2つの要素に分けられると思います。
それは、
・フォワードパスかファンブルか
・誰に投げた(あるいはとにかく投げただけの)パスか


・フォワードパスかファンブルか

まず、QBが持っているボールが手から離れた場合には、そのときにボールを持つ腕が前に動いていれば(実際にパスを投げる動作中だとしても、投げる意思のないパンプエフィクだとしても)、フォワードパスとして扱う、というルールがあります。
反対に、パスを投げるために振りかぶっているとき(ボールが後ろに動いているとき)や、ただボールを持っているときにディフェンスに叩かれてボールがQBの手から離れたら、それはファンブルです。
かつてはこの基準が曖昧でした。それが、いわゆるタックルール事件をきっかけに改正されました。パンプフェイクなのか本当にパスを投げようとしていたのかは、実際のところQBにしかわかりません。そこで、審判はあくまで外観で判断できる動きだけを基準に判定することにしたわけです。

オスワイラのあのパスの場合、ボールがQBの手から離れる以前に、ボールを持った手は前に動き始めていました。
そのため、その時点でもうあのパスはフォワードパスであると判定されていたのだと思われます。

その後、オスワイラの握力が強すぎたのか投げることを躊躇したのか、ボールが実際に手のひらから離れるのが妙に遅くなったため、ボールはQBよりも後ろに飛ぶことになってしまいました。それによって判定が難しくなったわけですが、まさか腕が前に動いているのにボールが後ろに飛ぶなんて、ルールをつくるときには多分想定していなかったんでしょう。
さすがオズの魔法使いですね。


この写真では、投げるのをやめたかったのかなーとも見えますけどねえ…
自由の女神のトーチのごとくボールを掲げながらサックされるオスワイラー


・誰に投げた(あるいはとにかく投げただけの)パスか

フォーワードパスかどうかは単純にQBの動きだけを手がかりに判定します。そのため、腕が前に動いていたからフォワードパスでインコンプリート、という判定を押し通すことはできないでもないと思われます。
しかし、パスを取れる味方の選手が誰もいないところに投げたら、今度はインテンショナル・グラウンディングの反則になります。例のHOU戦でのオスワイラのパスは、その反則も取られなかった。
そっちもまた不可解です。

それは、インテンショナル・グラウンディングの判定基準は、誰に投げるつもりだったのかという「意図」を審判がある程度推測して判定しているということが理由かと思われます。つまり、パスが飛んで行った先にはレシーバーはいなかった。けれど、ちょっとずれたところにはいて、QBはそこを見ていた。だから、QBはそっちに投げようとしていたのであり、単に下手(あるいはディフェンスに邪魔された)からボールが変な方に飛んでいっただけ。よってインテンショナル・グラウンディングではない。というような「意図」の解釈が行われます。

例のHOU戦でのオスワイラのパスは、オスワイラは斜め前にいた選手を見ていたので(その選手に投げようとしたらディフェンスが来たからビビってボールを掴んじゃって、でも腕が動いていたから結局握力の方が負けてボールがすっぽ抜けることになって後ろに飛んだけれど)、その斜め前にいた選手に投げる意図があったはずだ、という解釈がなされたのではないかと思っています。


4)それでもやっぱりミスジャッジ

このような、外観での判断と、解釈での判断が絡み合って、あれ? っていう判定が生まれたのでしょう。

そしてもう一つ。
判定時の基準になるルールの優先順位の問題です。

タックルール事件の時には、パンプフェイクでボールを前に出した(パスを投げるふりをした)後で再びボールを体に引きつける動作までがすべてフォワードパスの動きに含まれるとルールで規定されていて、それが判定基準の優先順位の上位にあったので、ボールがQBの方向(つまり後ろに)動いていたにも関わらず、ファンブルではなくインコンプリートと判定されました。
それが現在では、パンプフェイクとその後のボールを引き戻す動きは分離されて、ボールの動きが判定において優先されるようになりました。

今回のあのパスでは、ボールが飛んだ方向よりも、腕が前に動いていたことを優先して、その時点でもうインコンプリートとしてしまったんじゃないかなーと思います。前にパスを投げるつもりで腕が前に動いていれば、ディフェンスが腕をつかんたせいでファンブルして体より後ろに転がってもインコンプリートということになるので、それと同じでしょう。

しかし、今回は明らかにリリースポイントは遅く、ボールは後ろに投げられていました。
そこの判断基準はおそらくルールブック的にも曖昧、あるいは想定されていないのではないでしょうか。

もしくは、やっぱりミスジャッジ。
というより、今回のような形になったらファンブルと判定できる基準をつくらないといけない。
タックルールのときに比べると、あんまりみんなに注目される試合で発生したわけではいので、リーグがそんなに素早く動くかはわかりませんが、ちゃんと見直され説明されなきゃいけないプレーであろうとは思います。


つまり、タックルール(=ブレーデー様ルール)、ロジャースルール、なんかの横に「オスワイラールール」が並べられるようになるわけです。一流QBの仲間入り。さすが魔法使いですね。

超一流QBオスワイラー



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