[04]02(9)プロIとバリエーション
Tにつづきまして「I」だよー。
プロ体型のフォーメーションで、QBと2人のRBがセンターの後ろに一直線に並んだものね。この3人が並んだのが、「I」の形に見えることから、Iフォーメーションって呼ばれてるんだよ。
ほんとにIだねー!
TなんてTじゃなくって、L?みたいな感じだったもんねー♪
そうじゃろ?
QBのすぐ後ろに配置されているRBは、LOS近くに上がって(up)いることから、アップバック(UB)って言う。TフォーメーションのFBと同じで、主にブロッカーになる選手ね。LOSから7~10ヤード離れて、一番後ろに配置されているRBは、このフォーメーションのしっぽ(tail)となることから、テールバック(TB)と呼ばれてて、HBと同じくラン・プレーでは主にボール・キャリアになる選手だよ。
Iフォーメーションの一番の特徴はバランスの良さ。TE以外は左右対称でしょ。それに加えて、ひととおりの役割の選手がそろっている。Iと同じく左右対称のヴィアにはUBのようなブロッカー型RBがいないし、ワンバックも左右対称と言えなくもないけど、RB自体がひとりだけになってる。
左右のバランスも良くて、選手も広くそろってるから、できないプレーが少ないんだ。早いラン・プレーならLOSに近いUBをランナーにすればいいし、たくさんブロッカーをつけるときはTBをキャリアにすればいい。TフォーメーションではRBの配置によって左右でできるプレーに差がでるけど、Iフォーメーションはどちらにでもほとんど同じプレーができる。
すっげー、Iすっげー!
万能なんだねー!
でも俺はノーバックみたいにかたよったフォーメーションが好きでげすなー
そうだね、Iはたしかに広く浅くというか、なんでもできちゃうんだけど、特別このフォーメーションに向いているプレーっていうのはそんなにないね。
でもオーソドックスな基本のフォーメションになるから、結構よく見るフォーメーションだと思うよ。
それに、Iフォーメーションのバランスをわざと崩して特徴を持たせた変形もたくさんあるんだよ。
オフセットI
一直線に並んでいたIフォーメーションの3人のバックの1人UBを、左右どちらかにずらして配置(off set)したものだよ。
わざとバランスを崩してるんだね。これで、UBがいるほうには展開の早いプレーができるようになった。でもその分、UBをランナーとするプレーは、UBのいる方のサイドにしかできなくなる。ってことで、Iフォーメーションのいいところだったバランスは少し悪くなっちゃうんだ。
でも、それをまた逆に利用してディフェンスとプレーの読みあいをしたりっていう楽しみも生まれるね。
パワーI
パワーIは、RBを3人に増やしたもの。
名前の通りブロッカーの人数を多く使ったパワー・プレーがやりやすい。
その分WRが減っちゃうからパスの選択肢は減るわけだね。
もちろん全員でブロックをするラン・プレーを最重視したフォーメーションだけど、それをおとりにしたプレー・アクション・パスも有効だよ。
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