[イルカ観察日記]勝負強いMIAとかアイデンティティの崩壊じゃなかろうか、の第11週MIA@LA
今週のお相手、ラムズは期待のルーキーQBゴフが地元で初先発。
対するドルフィンズは、この数試合の好調の1番の原因であるOLの、さらに要、LTアルバートと、Cパウンシーが怪我でお休み。
これはかなり不利な状況が生まれてしまったぞ、と思いつつも、それでも勝負は五分五分かな、と思う程度の予想の試合でありました。
そして、雨のロス。やっぱり10点勝負の試合になりました。
■停滞と偶然の前半
前半はお互いにどうしようもないオフェンスでした。
いや、ディフェンスがよかったとも言えるけど。
ドルフィンズのオフェンスは、やっぱりどうしようもなくOLが押せない。で、ランがでない。ここのところランヤードを稼いでいたアジャイだったが、一人でゴリゴリとディフェンスを何人も引きずって走れるほどのパワーランナーではないので、どうしようもない。一人でタックルできるラムズのディフェンスかっこよかったわあ。
パスはパスで、今日もとにかく早く投げるのを心がけたプレーっぷりだったものの、それでも間に合わないほどにラムズのラッシュが早い。というか、控え主体のOLがアレ。それに加え、ラムズはパスカバーもマンツーマンが多いのか、ゲイス得意のスクリーンでもキャリアにぴったりカバーがついていて、ブロックが追いつかない。
で、結局なんにもできないうちに前半が終わってしまいました。
対するラムズのオフェンスも、さすがにルーキーQBがいきなり上手くいくこともなく、パスは合わないままでした。ランも特に効果的ではなかった。
けれど、一発たまたまランがバカ抜けして、一気にタッチダウンまで行ってしまった。まあ、控えで不安たっぷりだったMIA両OLBがブロックされまくってたのが原因でもあったのですが。
前半の見せ場はその1プレーだけ。
前半最後のドルフィンズのオフェンスは華麗にタネヒルサックで終了しました。
■追い詰められた3Q
そして後半。
相変わらずパントばかりの両チームではありましたが、若干試合が動くようになっていて、派手なプレーが増えてきました。
ラムズのオフェンスは、ゴフが落ち着いてきた。
とりあえずタイミングパスはこなせるようになったし、クイックスラントについてはそこそこ通せるようになったきてました。まるでデビュー時のタネヒル。でも落ち着きについては今のタネヒル以上だし、サックできそうでできないところもタネヒルとは違う。今日は結果はでなかったけれど、いいQBかもなあ、とは思えましたよ。
ドルフィンズのオフェンスは、怪我のアルバートに変わってLTに入っていたルーキーのガスマスクことタンシルが、いつのまにかいなくなっていた。ハーフタイムにシャワールームでこけて怪我したのかもしれない。
ともあれ、その影響も大きかったのでしょう、前半以上にパスプロが持たない。何もできません。
しかし、いつのまにかすっかりディフェンスが忍耐強くなってきたドルフィンズ、ラムズのランアフターキャッチで綺麗にファンブルさせて、リカバー、ついにチャンスをつかみました。
しかしかし、さすがはタネヒル。ターンオーバーの後はロングパスだろ常識的に考えて。とばかりに長いのを投げたら、インターセプト。ターゲットだったWRパーカーが上手だったらインターフェアもらえた感じではありましたけどね。
ともあれ、一瞬でチャンス終了。
■突然モメンタムが来た4Q
しかしかししかし、ドルフィンズのディフェンスがそこで切れなかったのがすごかった。これだけずっとオフェンスがどうしようもなかったら、普通切れますが。そこはもしかしたら、地元でルーキーQBに勝たせてなるものかという思いだったのかもしれません。不利な要素と思っていたことが、実は奮起に繋がったという皮肉かもしれない。
そして残り6分ほど、急にドルフィンズのオフェンスが調子づきました。
それまでとの違いはよく分からないのですが、レシーバー同士の動きのコンビネーションや、スクリーンのタイミングを合わせたブロックを上手く使おうというプレーコールだったのが、レシーバー頑張れ的な個人技頼みのパスに変わったような気はします。
手詰まりとも言う。
でも、それが当たった。
投げ込んで捕ってもらう。一対一だけど捕ってから走ってもらう。
苦し紛れのプレーがあたって、最後はWRランドリーのヒッチみたいなもんでタッチダウン。
さらに次のシリーズ。
やはりWRへのミドルパス中心に進みつつ、最後はWRパーカーの1対1を作るプレーコールで、注文通りのタッチダウンパス。
まさかまさかの流れで一気に逆転。
いやあ、びっくりした。
ルーキーQBにここから残り20秒で再逆転しろというのは酷な話で、このまま終了となりました。
最後まで、勝てるんじゃねーかなーという雰囲気でプレーし続ける。集中を切らさない。
なんだか、勝ち癖がついちゃったんじゃないかと思わせるような堂々たる雰囲気でした。
■バイバイ、ドラフトレース
これでさすがにドラフト上位指名権レースからは離れたように思います。
約4チームくらいに対しての勝利宣言。はっはっは。
それでも、今年のAFCは西地区の3チームが調子いいもんで、プレーオフは無理だろうけど。
ドラフトレースから離れるということは、来年以降もQBはタネヒルという危険が高まるということです。最終的に個人でどうにか試合を動かせるQBがいないチームがスーパーボウルを勝ったのって、2003年のTBまで遡らないといけないんじゃないかなーって思うので、やっぱりタネヒルじゃなーとは感じしてしまうのが複雑なところなんですけどねー。
来週は、ついさっきバイバイを告げたはずのチームの一つ、SF。これで負けたら逆戻りよ。