[イルカ観察日記]NFL第2週 MIA@LACレビュー
ハリケーンのせいで一週遅れの開幕戦、しかもシーズン直前のQB交代などあり、チームの完成度に大きな不安がある中。さらにプレシーズンも開幕戦もLACは中々強いではないかと思わさせる不安も。
とはいえ、LACは最後にやらかしてくれるはず、という期待を胸に臨んだ試合でした。
そしたら期待通りのことが起こって勝っちゃった。
ありがとうございました。
<試合前>
■まさかのLB94ティモンズ離脱
去年から人手不足だったLB。
しかし、期待して指名したドラフト2巡の52マクミランは怪我でシーズンアウト。
その補強にあわてて取った58マウアルーガもダメっぽい。
さらに、FAの目玉として獲得した94ティモンズが、いつのまにやら離脱していました。報道でも詳しいことはわからず。
どうも何かにへそを曲げてお家に帰っちゃったらしい。
もしや、イジメ?
いやー、さすがにそんなことないだろうけどなあ。
■QB6カトちゃん煽られる
相手チームの誰かに「カトちゃん? なんも関係なくね?」とか言われていたが、まあ実際その通りだし。
まあ、カトちゃんにとってはあんなの煽りのうちにはいらんか。
<オフェンス>
■RB23アジャイが好調を維持
何はなくともまずアジャイ、という状態になってきました。
ランプレーはほぼすべてアジャイ。とにかくアジャイ。残り3分で負けててもアジャイでゴリゴリ。
結局、28回で122yds走ってました。上出来。
■パスはぎりぎり及第点
カトちゃんはパス24/33、成功率は悪くないし、インターセプトもなかったけれど、地味なパスばかりで合計230ydsだけ。まあ物足りない。
短いタイミングパスはだいたい大丈夫なようでしたが、ちょっと間のあるコンビネーションはまだまだ。バックショルダーもぜんぜん合ってないし、これからな感じ。
RBもあまり使えず、スクリーンもチェックダウンも、ターゲットは主にWR14ランドリーとTE89トーマスでした。
がんばって練習してください。
ただ、プレッシャーから逃げながら、LBとWR10スティールスのミスマッチを見つけてTDパスを投げ込むとか、タネヒルにはできないこともちゃんとやってくれたので、今の時点ではこれくらいで満足しなければならないというところでしょう。
■OL
やや不安が残りました。
ランはそこそこ出てたものの、良いブロックで穴が開いたというのはそれほど多くはなく、アジャイに頼ったような印象。
とにかく第一線だけ押されなければ、別に特にブロックできてなくてもいいやーって感じで。
パスプロもときどきあっさり抜かれていて。
ブリッツのピックが上手くいかなったこともあり、単純にLT67タンシルがブチ抜かれていたこともあり。
結局サックは2つだけだったけど、タネヒルだったら5サックくらいされてる内容。
後はLGの64スティーンが途中で77デイビスに変わったりしてたのも、何でだったのかな。
■当たりプレーコールがなかった
去年の連勝中は、プレーコールの「当たり」が頻発して、ガラガラのレシーバーに一発タッチダウンというようなビッグプレーもたくさんありました。
が、この試合はまったくなし。
狙ったな、というコールも何度かありましたが、不発。
唯一のTDパスになったプレーは、奥に走っていったのはWRのスティールスと相手LBだけだったので、あれはデザインされた当たりプレーだったのかもしれませんが。
その他は、遅れて奥に行くパターンも、リバースも、フリーフリッカーも、全部不発でした。
まあこれも、まだ練習不足でプレーのバリエーションが足りないせい、ということであっていただきたい。
<ディフェンス>
■ランは止まった
止まったというか、ランを止めることを最優先したような守り方でした。
行方不明のLB94ティモンズの代わりに、MIAでは珍しいタックルのできる子ドラ外ルーキーLB59アレンを先発させて、あまりニッケルは使わず。しっかり守った感じ。
DLも派手にスタントしたり、外を回ったりせず、基本ブルラッシュで、サックはできなくても仕方ない、という雰囲気。
正直見ていてストレスもありますが、それでもランが止まるなら仕方ない。
■パスも(ある意味)止まった
たぶんランストップが第一優先事項だったからだと思いますが、パスは比較的ザル対応でした。まあ、実力的にもザルだと言えるわけですが、それを考えてもさらにザルだった。
LBをあまり減らさなかったので、どうしてもアンダーゾーンではミスマッチが発生、その結果、短いパスはバシバシ通されていました。
CBが下がり気味に守っていたので、CBの前でもパスはかなり成功していました。が、粘れば良いというゲームプランだったのなら、これで十分、というか限界なのでしょう。CBはこのコマで行くしかなさそうなので、あとは9試合目から出場停止が開けて戻ってくるマクドナルドに期待して頭数の充実を待つ、というところかな。
■当たりプレーがなかった
オフェンスと同じくディフェンスも、去年は当たりのプレーがたくさんありました。ブリッツとか、ゾーンブリッツでインターセプトとか。
これについては、DCが変わった影響があるんじゃないかという不安は若干残りますが、その辺もまだまだこれからでしょう。と、思いたい。
<なぜ勝った>
■粘った
一番の理由は、オフェンスもディフェンスも大きなミスが少なく、粘れたから、ということにしておきたい。
実際、LACのドライブが止まったときには、相手のパスミスか反則が絡んでることが多かった。相手のミスが出るまで我慢とか、実にMIAらしくないけど、良いじゃないか。
最後までこのディフェンスのパターンを変えなかった。いや、変えるほどのバリエーションを持っていなかっただけかもしれませんが。
■相手の自滅
粘ったからこそ、チャージャーズもアチャージャー空間に引きずりこまれたのだ、としておきたい。
最終的には相手キッカーに責任が大きくかぶせられる展開だったことは確かだし、先週もブロックされたとはいえ試合終盤のFGを失敗しているため、必要以上に緊張していたことは想像できるけれども。
とはいえごちそうさまでした。
ともあれ、スケジュールの厳しい序盤で、まず一つ勝てたのは良かった。
来週は減速気味のNOということで、ぜひこのままよろしくお願いいたします。
と思ってたら、NYJだった。このまま来年のことだけ考えていてくだされば幸いです。