[イルカ観察日記] ツア持ってるわ的な勝ち方をした第9週MIA@ARI

[イルカ観察日記] ツア持ってるわ的な勝ち方をした第9週MIA@ARI

結果

MIA 34-31 ARI
今年は強いなーという印象だったARIに勝ってしまいました。びっくり。

APTOPIX Dolphins Cardinals Football

試合展開

ディフェンスうぇーい!
オフェンス殴り合え!
ディフェンスうぇーい!
キッカーヨシ!

最初にいただいたハンデ

いきなりディフェンスのビッグプレーが出ました。パスラッシュが上手くいき、DE91オグちゃんが相手QBマレーにファンブルさせて、DE90ローソンがリカバーしてそのままリターンタッチダウン。
先週に続き、ディフェンスが試合を作ってくれるか、という滑り出し。
しかし、本当に滑り出しだけで、いわばハンデをもらったようなものでした。

殴り合い

その後は両チームのオフェンスがお互い譲らず殴り合い。
リードしたのは、MIA→TIE→MIA→TIE→MIA→TIE→ARI→TIE→MIAという流れ。
MIAに殴りあえるほどのオフェンス力があるとは思っていなかったので、この展開はちょっと意外でした。
最初のハンデの分、MIAがリードしては追いつかれるという展開でしたが、まあずっと同点でいるような感覚でした。

奪われたモメンタム

しかし後半に入るとARIが本気を出します。QBマレーのランは前半から止まっていませんでしたが、さらに作戦ホプキンスを強化。
エースWRホプキンスにパスするとキャッチかインターフェアでファーストダウン。そしてマレーが走るとファーストダウン。みたいな感じでどんどん進み、2本連続でタッチダウン。ついに逆転されてしまいました。

ダサいプレコールをカバーする個人技

完全にモメンタム持ってかれたかなーと思いきや、ここでQB1ツアの持ってる感が出ます。
MIAのオフェンスのプレーコールは、先週よりはパスの比率が高まり、長いパスも混ぜられるようになったのですが、まだまだ慎重。というかOCの趣味なだけかもしれませんが、全然ゲインできない中のランをし続ける、つまらない内容でした。
モメンタムを奪われて、ここで点を取らないと一気に試合が決まっちゃうというシリーズで、ランランパス。ダサい。無理だ。そう思ったのですが、ここでツアが無茶目のパスをぶん投げて、WR11パーカーが無理やり競ってキャッチしました。このプレーでファーストダウンを獲得して攻撃が繋がり、QB1ツアのスクランブルもあって、そのままタッチダウン。同点に追いつきました。

弱気プレーコールを引き出したヒット

とはいえ、ARIのオフェンスは止められる気配がありませんでしたから、さらに殴り合いになる展開でした。が、ドライブが進んできたところでの3ダウン、QBマレーが走ったらややハードなヒットを受けました。
なんかこれが分かれ目になった気がします。
そのQBマレーがハードヒットを受けたプレーではファーストダウンが取れず、4ダウン&1に。この試合はずっと勝負どころではマレーのランだったけれど、ここでRBにボールを持たせました。そしてギャンブル失敗。
次のドライブでも、3ダウンでマレーが走れば高い確率でファーストダウンが取れる場面で、パスを投げてコントロールミス、FG失敗につながりました。

ミスターパーフェクト

試合最後の部分だけを見れば、MIAが50ydsのFGを成功させて、ARIが49ydsのFGを失敗した、という差でした。
今年まだ失敗のないK7サンダースくん、この試合も56ydsと50ydsを決める大活躍。
ドルフィンズにしては珍しくミスの少ないチームって印象になっているのはキッカーの好調さも大きい。

MIAMIドルフィンズのキッカーサンダース

オフェンス

先週はQB1ツアが初先発ということもあってか、負担をかけないようなプレーコールだった印象でした。
この試合も無理はさせていないのですが、少しずつQBツアの負担を増やしていこうという雰囲気があった。パスの回数も、内容も先週よりは面白かった。

長いパスが増えてきた

ゾーンごとのパスの回数はこんな感じ。
ツアのweek9のパスゾーン
先週は、10yds以内のパスが20回、10yds以上のパスが3回、長め率13%でした。
今週は、10yds以内のパスが19回、10yds以上のパスが10回、長め率34%。

また、先週は、左11回、中央5回、右7回と、投げやすい左への偏りがちょっとあったのが、
今週は、左13回、中央4回、右12回と、だいたいバランスするようになりました。

パスの精度は良い

また、QBツアのはっきりしたパスミスは1つあったかどうかというのも良かったところ。
ちょっと投げ捨てるのが下手でひやりとしたプレーもありましたが、狙ったところに投げられているというのは良い。精神的に穏やかでいられる。

ランが出ない

一方で、ランがまったく出ないのが困ったところです。今年ブレイクしかけていたRB37ガスキンが怪我で離脱、2本目扱いだったRB20ブレイダも今週はお休み。ということで、調子が上がらずプレー数が減っていた34ハワードがスターター扱い。
しかし、10回で19ヤードと、数字的には改善されていませんでした。ハワードはきちんとブロックできなければ走れなさそうなので、現状では厳しいかなあ。
ただ、PS上がりのRB45アフメッドくんに、ちょっとだけ良いランもありました。7回で38ヤード、もうちょっと持たせても良かったかも。

プレーアクションも効いてない

ランがでないもので、プレーアクションパスの効果がありません。
ドロップバック:19回中15回成功。なのに、
プレーアクション:5回中3回成功。
しかも、プレーアクションでは短いパスが1回、LOSより手前へのパスが2回。
先週の課題だった、スクリーンなどのパスのタイミングがまだ上達していない感はあります。ランが出ないんだから、こういうパスでも組み立てられるようにしてほしいところですが。

OLの組み換え

この試合はパスプロもいまいちでした。サック4回、スクランブルで逃げたのが2回。タイミングの早いパスがほとんどなので、それでもこんなにプレッシャーかけられるのはちょっとよろしくない。
試合開始時には、インテリアラインの5人は、
77,75,67,66,68
という並びでした。
それが、誰かの不調か怪我か、前半途中に
73,66,67,77,68
となって、 後半には
73,75,67,77,68
にもなりました。
まだまだ固定もできない段階なのでしょう。早く上達していただきたい。

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ディフェンス

先週はディフェンスだけで勝ったようなものでしたが、今週は数字的には良い成績とはいえませんでした。31点取られてるし、終盤まで止められる気配がなかった。
でも、ディフェンスで1本タッチダウンをとったし、最後の最後には止めた。

ブレなかった

最初と最後は締めたディフェンス、集中は切れていなかった。結局のところ、最初から最後までずっと同じことをし続けられる強さがあったようです。
・まずマレーにプレッシャーはかける。
・ランプレーやオプションではRBを最初に見る。
・パスラッシュでスタントとかするし、RBを先に見るのでマレーには走られても仕方ない。
・パスカバーは少人数になるけど各自頑張れ。
みたいな感じ。
結果としては、ブレなかったから良かったっていうことになりました。

作戦ホプキンスとマレーにやられた

最初からではありますが、特に3Q、マレーのランと作戦ホプキンスだけで進まれていました。
マレーのラン、ホプキンスへのインターフェア、マレーのラン、ホプキンスへのインターフェア、の繰り返し、みたいな感じで。それで一時逆転までされたわけです。
でも、それでもブレなかった。
まあマレーには走られるさ、ホプキンスを1対1で止められはしないさ、でもチャンスはくるよ、みたいな。
結果としては、最後にARIがマレーに走らせるのが怖くなったような雰囲気があり、それが勝負を分けた気がします。

あと一歩ラッシュが届かない問題

とはいえ、マレーを逃しすぎって印象はありました。
ラッシュはそこそこかかって、パスは簡単には投げさせないものの、サックはできずにスクランブルされる。本当にあと一歩というラッシュが多かった。これはもうシステムでどうにかなる問題ではなく、パスラッシャーの個人技の範疇かと思われました。
つまり、ボンちゃんやボサくらいのエッジがいたら全然違うはず。
現状の91オグちゃんと90ローソンのコンビも、プレーが当たればサックまでいけるし、ランにも強いしで非常に良いバランスのラッシュをしているのですが、やはりマレーにはほとんど届かないわけで。

ルーキーQB対決

来週はLAC戦。つまり、相手QBはハーバートです。ルーキーQB対決です。
しかもツアは全体5位、ハーバートは全体6位、これからもずっと比較され続ける2人でしょう。大変だけど、頑張れ。

MIA貯金

MIA貯金ルール
・勝ち:1万円+点差×100円
・負け:点差×300円
・プレーオフ出場:1万円
・地区優勝:3万円

今週の貯金
・勝ち
・3点差
合計:10300円
累計:64500円





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