接戦はできたけど地力の差を見せつけられた第15週MIA@BUFレビュー

接戦はできたけど地力の差を見せつけられた第15週MIA@BUFレビュー

■結果

MIA 29-32 BUF

■展開

雪のバッファローでの試合。

何もできないと思っていましたが、意外と勝負になりました。点差は常に8点差以内で、後半はBUFを4連続パントさらにその次にファンブルまで止め続けた時間帯もあり、その間に逆転してリードもできました。

しかし、印象としてはその間BUFのオフェンスは本気を出していなかった。できるだけアレンのランは使わない縛りをしているような感じで、案の定、4Qに入ってMIAがリードしていると、作戦アレンが発動しました。

またBUFは、前半最後と後半最後は時間調整をしながら残り時間0で点を取るマネジメントぶり。最後はサヨナラFGだし。接戦はできたけど、まだまだ実力差は大きいな、という感じでした。

■ツア対策と、その対策

先週のLACによるツア対策を乗り越えられるかが注目でした。結果は、いまいち。

ツア

17/30、234yds、2TD

TDパスは2つ投げているものの、全体的にはダメな数字でした。

特に先週も封じられたフィールド中央へのパスが、この試合でもほぼ完封されました。

プレスカバー

ツア対策は今週もプレスカバーが中心でした。

WRがパスルートに出るのを邪魔して、ツアが本来投げたい早いタイミングでのパスを潰す。

さらに、それでもヒルとワドルが奥に走るのは怖いためか、プレス+2Deepという、実質ダブルカバー×2みたいな贅沢なことまでしてきました。

その結果、ざっくり数えた感じでは、対プレスカバーのパスプレーはこんな感じで全然ダメでした。

前半

12回中、成功3回、成功だけどチェックダウン1回、ポロリ2回、サック1回(ファンブルつき)

後半

11回中、成功2回(TD1)、失敗3回、チェックダウン3回、スクランブル1回、サック1回、DPIが1回

ゾーンカバーに対しては以下のような感じなので、やはりかなり違います。

前半

5回中、成功3回、チェックダウン1回、失敗1回

後半

5回中、成功2回(TD1)、スクリーン1回、失敗1回、DLにたたかれた1回

ゾーンなら通るのよ。

ランはでたが

プレスカバーに加えて、BUFのLBが下がり気味の位置にセットしているのが多かったような気がしました。そこでもフィールド中央、LBの裏へのパスを潰していたのでしょう。

その分、ランはでました。

モスタートが17回で136yds、平均8ydsです。

特に、下り目のLBをさらにモーションで横に動かしてからのランが効果的でした。

しかし、おそらくBUFの考えとしては、ランは多少出されてもいいというものだったのでしょう。オフェンスでも殴り合うだけの力があるから。この守り方に対して勝つには、ランだけでタッチダウンまで持っていかなければなりません。そこまではできなかった。

対策の対策

ランが出た以外の改善点もありました。

プレスカバーをかいくぐる動きを最初からしてみた。

ヒル

ワドル

両端のレシーバーにはプレスしてくるけど、スロットには比較的緩いところがあったので、ゲシキを外側、ヒルをスロットに置いてからパスしたり。

クロスルートなんかも今まで目立たなかったけど使ってみたり。

ただ、一番の対策になるのは、ツアが現在平均2.5秒くらいで投げているのを、あと0.5秒くらい粘ってレシーバーがフリーになるのを待てるようになることだと思われます。ポケットワークで1人目のラッシュをかわすといったプレーもほとんど見られないし。

今は1stレシーバーしか見られていないことが多い。せいぜい2人だけ。だからヒルとワドルにパスが集中してるのでしょう。粘って3人目4人目まで探せるようになればゲシキの仕事も作れるんだけどな。

でもこのパスプロじゃねえ。

■敗因

序盤のTDパスを2つもポロリした

良い流れをTDまで持っていけなかった

良いドライブをしたシリーズや、アレンがファンブルしてターンオーバーをもらった後のドライブ3回で、すべてTDまでいけずにFG止まりだったのが、最後の展開を考えると痛かった。

アレンのクラッチさ

前半最後にTD、後半最後に決勝FG、どちらも残り時間0で得点されました。勝負所でのクラッチさに加えて、タイムマネジメントもできるようになってきたのだったら、KCの上を行けるかもしれません。

前半残り3分、BUF陣23ydsくらいからのドライブでタッチダウン。

最後はCB9イグちゃん、CB25ハワードの連続ホールディングがでましたが、DBの限界でもあった。

TDパスはアレンらしいすごいパスでした。逃げながら逆方向に豪速球を投げ込めるのって、そんなたくさんいない。

後半最後、残り6分弱、BUF陣5ydsからの攻撃。雪のせいもあったけれど、ゴリゴリとランでゲインしつつ、アレンのイメージにはなかった反則くださいパスも投げてきた。

結果としてはこのDPIが負けを確定しました。

作戦アレン

前半最後にタッチダウンを取られて13-21と逆転されましたが、後半はディフェンスが頑張って止めていました。BUFを4シリーズ連続パントに追い込み、5シリーズ目にパスラッシュがアレンにファンブルさせてターンオーバーまで奪いました。前半は2DEEP中心だったのけれどゲインされたので、後半はシングルハイを増やしたことが成功したのかもしれません。

しかし、この間、BUFはアレンにできるだけ走らせないようにしているようにも思えました。

MIAが逆転して4Qに入ったら、仕方ねーなって感じで作戦アレンを発動させてきました。

アレンのランを解禁し、このシリーズだけで4回、50yds以上のゲイン。そしてMIAのLB52ロバーツのレイトヒットを誘って反則ももらい、もうエンドゾーン目前でした。

これが残っている以上、本当にBUFのオフェンスを止めたとは言えません。これも止められるようになるか、もしくは殴り勝てるようになるか、どちらかしかないでしょう。

DB崩壊

BUFの攻撃を止めるにはDBががザルすぎたのも敗因の一つでしょう。怪我人多すぎ。

この試合のDBは、

  • CB25ハワード(尻だか足だかの怪我で動きが悪かった)
  • CB28甲府くん(控え)
  • CB27クロッセン(控えの控え)
  • CB9イグちゃん(控えの控え)
  • CB20べサード(控えの控え)
  • FS8ホランド(途中で首を痛めた)
  • FS32マッキニー(控えの控え)
  • SS42フェジェデ(控えの控えの控え)

そら無理だ。

そして、同点になった試合終盤という悪いタイミングで雪が降ってきたのも大きかった。まあマイアミで試合をする時は嫌がらせしてるから、文句は言えませんが。

ズザー

踏ん張れない

■勝負の3連戦

直近の3試合、SF、LAC、BUFは負けを覚悟していました。なのでそんなに落ち込みはないはず。

勝負は来週からの最後の3試合です。この3試合で2勝できれば、プレーオフに出られる可能性が高まります。

GB、@NE、NYJ

まずはGBですが、なんか知らんけど調子が上向きつつある気がします。ロジャースの怪我の回復と共に少しまとまってきた感じ。しかもGBは残り3試合全部勝たないと、おそらくプレーオフが消えます。気合入ってるだろうなあ。

とりあえずマイアミの気候でバテてくださいね。





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