[イルカ観察日記]NFL第2週 MIA@JACレビュー
開幕戦WAS@MIAと同じく、まったく満足感のない試合だった。
さらに負けたもんだから、本当にまったくどうしようもない。
まあ、負けたのは運がなかったから、という感覚はあるけれど、それはJACが相手だからであって、来週以降勝てる気がしないっていうのは同じこと。
■勝てる試合ではあった
負けた原因の一番はプレーコールだという印象。去年の終盤に感じたのと同じ。つまり、コーチがアレなんである。
OCは前PHIのQBコーチで、QBを育てるのには定評があったらしい。そして、何人かのオフェンス型HCと一緒にお仕事をしたということで、そろそろOCいけんじゃね? ということで雇われた。
だがしかし。
タネヒルの成長が滞っているのは周知の通り。
さらに、プレーコールも単調で幅が狭い。去年はそれでも、まあ初年度だし、と思うことができたけれど、今年もまったく変わっていない、というかプレーが増えていない。変に正直すぎる出ないランをたくさんするし。この人はプレーブックを作れないんだろうか、などと感じてしまう。あと6敗する間にきちんと完成させないと、クビになっちゃうよ。
DCは、なんで去年クビにならなかったのか不思議なくらいで、とにかく策がなく、普通のことを普通にコールするだけだった。それで選手個々の力がないんだから、そりゃ無理だったわけで。
しかし、今年はプレシーズンから少しブリッツが増えたり、ゾーンブリッツしてみたり、なんとなく工夫が見られたのは事実。期待したのも事実。
だがしかし。
そのブリッツの成功率が低い。しかもバリエーションが少ないもんだから、誰がどこにセットしてるかで、ある程度プレーが分かってしまう気がする。僕がみててもそうなんだから、プロのコーチが見たらそりゃバレてるだろう。
しかも、DBの穴を放置して無駄にブリッツいれるもんだから、そりゃパス通るわ。
あーあ。まともなプレーコーラーが欲しいなーって、去年も書いてた気がするわ。
■アンラッキー
ともあれ、いかにMIAがダメとは言え、JACさんとは互角。それで負けたのにはツキがなかったっていう面が結構あった。
ぶん投げ成功率100%だもの。
前半、JACのオフェンスは6回。そのうちの3回で、とりあえずなんでも良いから遠くに投げとけ、というバスが投げられた。
そのすべてが成功。すべてが得点につながった。
そりゃMIAのDBはザルだけど、あんなのが通るのは運。
つまり、今日は運のない試合だった。
そして誤審。
JACの前半6回のオフェンスのうち3回は上記ぶん投げ。
最後はMIAがFGを外したせいで回ってきたチャンスだったけれど、そこでアウトオブバウンズに出るアンキャッチャブルのパスがなぜかインターフェア判定を受けて、しかも反則地点よりも2〜3ヤード前にボールをおかれる始末。そこから58FGを蹴って、バーに当たりながらの成功。
前半最後にFGを決めて1点ビハインドで折り返しのはずが、なぜか7点差になるという不思議展開。
■グダグダ過ぎる後半
前半は7点差で折り返したものの、後半最初のシリーズでTDして同点。
しかし、それから後半残り2分を切るまで両チームすべてパント。
我ながら良く最後まで観たと思う。
で、最後はタネヒルがいつも通りラッシュに気づかずボールを叩かれて1ヤードまで下がり、パント。ディフェンスのイライラも最高潮だったようで、ヴァーノンがパーソナルファールしてFG圏内まで進まれるという失態。
まあ、自滅。
■退化するタネヒル
亀のような速度ではあるものの成長はしている、という評判だったはずのタネヒルが、今年は様子が違う。良くなった部分もあるけれど、2歩進んで3歩下がったくらいで、差し引き退化。
すなわち、
○去年まではラッシュが見えててもサックされたが、今年は逃げられるようになった。ラッシュに気づけばね。
○去年までは自分とレシーバーの間にディフェンスがいたらもうパスは通せなかったけど、今年はそれがLBなら、1人だけなら、肩越しくらいの高さのパスは投げられるようになった。頭越しの高さはまだ無理。
●去年よくなったDLにパスを叩かれる病が今年は復活
●去年少しよくなったラッシュに気づかず簡単にサックされる病が今年は復活
●元々悪かった浮かせて落とすパスの精度が今年はさらに悪化
去年よりはOLはまだマシだと思うので、理由がわからん。
パスが下手になるっていうのも、理由がわからん。
■DB
ボートルースのまったくコントロールされてない、ぶん投げただけのパスが3/3で通るんだから、あとは推して知るべし。
グライムスの反対側が、結局固定できていない。マッケインとテイラーの併用に加え、試合終盤にはデイビスも出てきた。そしてだれも良くなかった。
さらにセーフティーがダメなのでフォローもできず、ますますザル。
■LB
特にILB。タックルできない。その前にOLに押し込まれる。
ブリッツで対処しようとしていたが、OLBはまだ成功することもあったものの、ILBはブリッツで入っていってもタックルできないから逆効果。
■DL
LBがアレなせいか、あまり思い切ってLOSを割って入っていくことがなかったように見えた。しかし、もしかしたら本気でやってアレだったのかもしれず。もしそうなら救いがない。
■オフェンス
悪いのは主にタネヒルだったんだけど、レシーバーのポロリも、OLのホールディングも、反則も多かった。ランが出なさすぎるのはFBとTEがいないから単純なことしかできないのに加え、RB自体の層も薄すぎるっていう理由もある様子。まあ、つまり捨ててるってことだろうけど。
■怪我人
後半オフェンスがまったく出なくなったのは、LTアルバートが下がったのが大きかったんじゃないかとも思われる。怪我上がりなので心配ではあったが、また長引くようだと結構まずい。
さらに、DEウェイクさんも後半とんとお姿を見なかった。パスラッシュに関しては、先週5サックくらってたJACに対して寂しいスタッツ。
実際、この2人が戻れなければ、かなり痛いことになるはずであり、いやもう、お先真っ暗ですよ。