[05]02(11)ローバー体型
ディフェンスのフォーメションの進化については、ひとまず現在の形まで説明したから一段落ね。あとは組み合わせというか変形要素のお話でーす。
まずはローバーについてー。
ローバー体型っていうのはフォーメーションの名前じゃないんだ。ローバーっていうポジションの選手を使っているものを、たとえば「4-3のローバー体型」みたいに言ったりする。
オフェンスのフォーメーションの、ツインとかウィングとかってのと同じような感じだね。
で、ローバー(R)っていうのは、ストロング・セーフティー(SS)が本来の位置(LOSから10~12ydsあたり)から前にでてきて、5ヤード前後までオフェンスに近づいて配置されたときの呼び方でーす。
SSがピカチュウでローバーがライチュウみたいなもんだな?
役割が違うんだからどっちが進化形とかないだろうよ。
まあローバーって言ったほうが強そうだし、普通のSSっていうよりは役割も増えるけどね。
4-3や3-4とかの、セーフティーが2人いるフォーメーションでは、オフェンスのストロング・サイドにいるセーフティーをストロング・セーフティー(SS)、ウィーク・サイドのセーフティーをフリー・セーフティー(FS)って呼ぶ。ストロング・サイドにはTEがいるから、ラン・プレーのときにはブロッカーが多くなるよね。
そのため、SSはFSに比べてランに強い選手が使われるんだ。そのSSをさらにLBに近い役割で使うと、今度はローバーって呼ぶようになるってわけ。
ランを守るにはフロントに8人選手がいると楽なんだけど、パスを守るにはDBが4人いるのが良い。でも1チームは11人だから、両方ともってわけにはいかないね。そこで、プレーによってDBとしてもLBとしても動ける選手がいたら良いよね!ってことでローバーが考え出されたんだね。
ってことは進化形っぽい気もするよね。実際にランとパス両方に対応しないといけないし、LBやDLと連携してブリッツを仕掛けたりもするし、動きや役割がすごく多い選手になるんだ。負担も大きいし、すべての役割をこなせる選手もなかなかいない。
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