[イルカ観察日記] 勝ちの皮を被った完敗だった第13週 BUF@MIAレビュー

[イルカ観察日記] 勝ちの皮を被った完敗だった第13週 BUF@MIAレビュー

MIA 21-17 BUF

相変わらず、勝つときは何で勝ったかわからない試合ばかりです。
地元マイアミの新聞にも、ビルズにいる元ドルフィンズのDTフィリップスとTEクレイが勝たせてくれたとか、スミソニアンに寄贈したいくらいのクソオフェンスなのに何で勝ってんのとか書かれてました。

逆転タッチダウンになるパスを取れなかったビルズのTEクレイ

まあプに出た一昨年もこういう勝ち方ばっかりだったからもう慣れてるけど。

<オフェンス>

■QB17タネヒル

この試合も、HCゲイスのプランとしては、タネヒルには彼にできることを最小限だけやらせよう、という雰囲気でした。
とにかく5ヤードくらいの短いパスだけ投げとけ!って感じ。
実際、たまに長いのを投げると大体パスが短いっていう印象で、インターセプトもされてました。まだ肩の具合が万全でないか、練習不足か、あるいはもともとこんなもんなのか、どれかなのでしょう。
こんなに短いパスばっかりなのに成功は24回中16回っていうのも、まだ肩の具合が万全でないか、練習不足か、あるいはもともとこんなもんなのか、どれかなのでしょう。

なので、最後、残り3分くらいの3&1でワイルドキャットをやったのも、ロジカルに考えれば理解できちゃう。先週のINDのQB12ラックさんよろしく、タネヒルに投げたら面白かったでしょうけれど。
ともあれ、最も勝ちに近づけるプレーだと判断してのプレーコールには違いないはず。2週連続でこんなコールなので、もはやタネヒル見限ってるんじゃねーの説が出ても全く不思議ではないのですがね。

■ファーストシリーズ

試合開始直後のシリーズでタッチダウンを取りました。珍しい。
これは、普段と違うプレーコールにBUFディフェンスが対応しきれないうちにやったった、って感じでした。
つまり、RBのフラットへのパスや、WRへのスクリーンといった、普段のタネヒルのパスの6割以上を占めるであろうパターンを封印。ひたすらショートポストやフックやでポンポンといったら成功したっていう。

BUFディフェンスからしたら、あれー?って感じだったんでしょうか。
まあ2シリーズ目にはビルズも対応してブリッツも増やしたりしてタネヒルサック連発、レシーバーがあいててもパスミスして通らず、みたいないつものオフェンスに戻ったんですけど、とりあえず最初に7点取れたのは大きかった。

■ワープその1

試合を決めたのは2度のワープでした。

1つめ。

MIAのOLがホールディング連発してどうしようもない状態でパントしたら、BUFのリターナーがポロリしてくれて、リカバー。
一気に進めてくれました。
そしてこの試合封印してたRBのフラットへのパスが相手の裏をかけてバカ空きしてタッチダウン。

■ワープその2

2つめのワープは後半、逆転された後。
ディフェンスのインターフェアをいただいて、続いて元ドルフィンズのDTフィリップスのトーンティングもいただいて、するするっと進めてくれました。
そして割と無茶なエンドゾーン内へのパスがまぐれっぽく決まってタッチダウン。

ワープすれば点が取れる。ちぃ覚えた。

<ディフェンス>

■アレン劇場

ディフェンスは予想通りBUFのQBアレンのスクランブルを止められず。
9回135ヤード。実に1回平均15ヤード走られました。

DLがそれほど激しくラッシュせずに囲い込んでるつもりでも外側をまくられたり、LBやDBがつめても追いつけないとかパシュートの角度を間違えるとかいうことが多かったので、おそらくディフェンスの選手たちの想像よりもアレンが速かったんでしょう。
初対戦ですから、あれ、このデケーの意外とハエー! みたいな、慣れが必要なレベルのスピードだったのかな。

■ランディフェンス

RBのランは22回で63ヤードと意外と止められていたのが、試合展開的には大きかった。
特に若者LB52マクミランの動きが若干改善されていて。これまではリアクション大王で速いのは良いんだけど間違えた穴に飛び込んじゃったりするのが目立っていたのが、この試合では落ち着けと言い聞かされたか、ボールキャリアの動きをちゃんと見てから反応するように。その分ロスさせるようなタックルは無かったし、ブロッカーが来ちゃうとそれを処理するのはまだ無理でタックルまではできないことも多かったものの、それなりのところで安定して止められていました。
とりあえず今年はそれでいい。

■パスディフェンス

パスラッシュもそこそこ効果的だったような。アレンにはかなり逃げられ走られはしましたけれど、プレッシャーはかけられていたのかパスの精度が悪くて失敗っていうプレーが結構ありました。それに助けられた。

それから、CB25ハワードの2つ目のインターセプトはマンツーマンかと思いきやダブルカバーだったっていう、それなりに狙って取ったプレーっぽい。
前半にも29ミンカたんが同じような動きをしてINT未遂になっていたので、放出されちゃったけど一応エース格だったはずのWR13ベンジャミンはダブルでいこうっていうのが多かったのかも。

とはいえ、アレンはたまにすごいパスを投げるから、あれがコンスタントに出てくるようになったら大変よ。

■FG失敗

ディフェンスの方も試合を分けたのシリーズは2つ。
どちらも4Qでした。

相変わらずアレンのランが止められず、FG圏内に入られてから。ここまでブリッツも避けられて走られていたのですが、ここでようやく決まってサック。
次のプレーもパスラッシュが上手くいき、ファンブルフォース。リカバーはされましたが、4thダウン&23ヤードまで下げることができました。
その結果、FGは55ヤードとなり、失敗。

■限りなくポロリに近いパス失敗

MIAが残り3分半からのオフェンスシリーズを安定の3凡で終えて、残り3分4点差でBUFのオフェンスがスタート。
なんで今まで投げなかったのか不思議ってほどに、MIAのパスカバーの弱点すぎるLBの後ろにポンポン通して進みます。
そしてゴールまで30ヤードまで迫って。

3rdダウン。
ゴール前5ydまで進めたはずの長めのフックというかバックショルダーというかっていうパス。これが限りなくポロリに近い失敗。

4thダウン。
アレンが逃げまくってる間にエンドゾーン内でがらあきになってたTEクレイへのパス。限りなくポロリに近い失敗。

どちらのパスもスパイラルがガメラで、特に最後のパスは短くもなったので捕りにくくはあったでしょうけれど、ビルズファンならば捕ってあげてくれよーって言いたくなるでしょうし、こちらとしてはラッキーとしか言いようのない終わり方でした。

<勝率5割>

というわけで、オフェンスもディフェンスもこんなもんよ。
何で勝ったんでしょうね。

ともあれ、ルーキーQBアレンのBUFに負けていたら、もろもろな方面で崩壊しかねなかったのも事実。実はすでにタネヒル見きってる説は根強いものの、勝率は一応5割。シーズンはまだ続くようです。

残りは、NE、MINという地区優勝争い中の本気なチーム。タンク化したはずがINDをシャットアウトしちゃったJAC。そして年末も押し迫った寒い寒いバッファロー。つらいなあ。





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