[イルカ観察日記] 髭ボウルをフィッツなんとかさん大活躍で制して今シーズン初勝利の第3週

[イルカ観察日記] 髭ボウルをフィッツなんとかさん大活躍で制して今シーズン初勝利の第3週

髭ボウル

MIAのQB14フィッツパトリックは、伸ばしっぱなしのボリューム満点の髭がチャームポイント。
そしてJACのQBミンシューは、70年代ロックスターのようなやや長めの髪と整えた口髭がトレードマーク。
そんな2人が試合前にお互いのヒゲについて煽りあったことから、髭ボウルとして盛り上がりました。

Gardner-Minshew-Ryan-Fitzpatrick-Jaguars-Dolphins

■フィッツおじさん躍動

試合はフィッツおじさんの完勝でした。
まさに1人舞台。もうこのまま燃え尽きて引退するんじゃないかって思ったほど。

TDパスを投げ、

ランでもTDを決め、

リードブロッカーにもなり、
https://twitter.com/thecheckdown/status/1309288546025394176

パスキャッチまで記録しました。

試合後も満足顔。

フィッツおじさんのファンが日本でも2000万人くらい増えたことでしょう。

オフェンス

ヒゲおじさんの活躍もあり、試合開始から3シリーズ連続タッチダウンというドルフィンズらしくない勢いを見せました。
ただ、ランもパスも上手く行ったところと、課題として残ったところがはっきりしたとも言えます。全体的には、わりと堅実にゲインはできたけれど、数字的には大したことないって感じ。

■ラン

最も使われたのはRB37ガスキン。理由は、ゲインできてたから。というか今できるプレーと合ってるから、ということではないかと思われます。
平均ヤードは大したことないのですが、出てる印象はありました。

37ガスキン 22回、66ヤード
22ブレイダ 3回、4ヤード
34ハワード 3回、1ヤード、1TD

その他の選手も合わせて、ランでは138ヤード獲得。

ゾーンブロック

先週もそうだったのですが、ゲインできたランプレーは大体ゾーンブロックでした。
ゾーンブロックとは、とりあえずOLがみんなで一方に押して壁になって、RBはその後ろを走ったり、隙間を見つけて飛び込んだりしよう、という考え方のブロックです。RBの走るところが決まっていないランプレーをデイライトと言ったりします
ドルフィンズのOLは非力なのか、相手を押し込むところまではいきません。DLやLBを邪魔するのが精一杯。そこに、37ガスキンのように少し遅れてスルスルっと走っていくタイプが合うのでしょう。

その他のラン

良くなかったのは、OLが予め決められた相手をブロックして、ディフェンスの間にRBの走る穴を開けようとするランプレー。いわゆるパワーとかそういうやつ
OLがプルアウトして逆サイドまで来たりっていう複雑なアサイメントのプレーもたくさんやったのですが、出ませんでした。アサイメントミスっていうほどのものはなかったとは思うので、プレーの完成度は上がってきてるんでしょうけれど、ただ押せない。
これがやはりOLが非力なためか、ブロックするタイミングなどがあっていないのかはよくわかりません。でも押せない。
パワーラン担当になっている34ハワードは、前が詰まって止められてしまいます。
22ブレイダも、OLが上手に開けた穴をものすごいスピードで駆け抜けるタイプのようで、穴があかないと止まってしまいます。
この2人も活躍できるようになれば、もっとプレーの幅が広がるんですけれど。

■パス

パスもそこそこ成功していたけれど、爆発的な強さがあったかというと、それほどでもありませんでした。数字も成功率は高いけれど、獲得ヤードは意外と少ない。

20回投げて18回成功、160ヤード、2TD

縦に抜けられるスピードのあるWRがいないのが原因なのか、QBフィッツおじさんが高めにぶん投げるしかできないからか。

WR11パーカー

5回投げられて5回成功、69ヤード。
確実にキャッチできていました。ただしほとんどが相手DBよりも手前でキャッチするパターン。多少は相手のカバーを引き剥がせるので、フックやポストパターンではキャッチはできるのですが、相手を置き去りにして奥にぶち抜くということはできません
まあもともとスピードはそれほどでもなく、武器は高さのタイプだから仕方ないでしょう。

TE88ゲシキ

3回投げられて1回成功、15ヤード、1TD。
先週は爆発したゲシキ、今週もいいところでタッチダウンキャッチがあったので活躍した印象でしたが、数字的は特にどうってことない。
ただ反則ももらえていたので、基本的には優位に立っていたはず。

パスプロ

サックは1回だけ、全体的に良い出来でした。ただ、ジャガーズのパスラッシュが単調だった印象はあります。実際、ジョシュ・アレンがスタントしたり、ブリッツが来たりっていうときには、パスプロも混乱していました。
でもまあ、1対1で普通のラッシュならそれなりに計算は立つ、ということだとプラスに考えることもできなくはない。

■控えめなヒーローTE81スマイス

そして目立ったのがTE81スマイスです。ただしブロッカーとして。
ランでもパスプロでもいいヘルプをしていました。ランではTEを2人入れることも多く、さらにOLの片側にTEを2人重ねるというアンバランスなものも多かった。そういうときには内側のTEとして、ゾーンブロックも無難にこなしていました。
さらにはプルアウトして逆サイドまでブロックに行ったり。もしくはFB的にOLの後ろからブロックに参加することもありました。
パスコースには出ずにパスプロに残ることも多く、そこでも良いピックをしていた印象です。RBを残さずにTEでパスプロするって感じなんでしょうか。
この試合の渋い勝因のひとつだと思われます。

ディフェンス

オフェンスは点を取っていましたが、獲得ヤードはそれほどでもない。ということは、ディフェンスが頑張ってフィールドポジションを良い位置に保っていた、ということでしょう。
全体として派手に仕掛けて止めたという印象はないのですが、無理せず落ち着いて止められた感があるので、見ていてとても良かったです。

■ラン

先週までとても良かった相手RBロビンソンのランを46ヤードに抑えました。
DE90ローソン、DE91オグバーの両エッジがきちんとコンテインして内側に閉じ込めていた。そしてDT、94ウィルキンスと56ゴッチョーのスターターコンビに加えて、98デイビスと92シーラーも押されずに頑張っていました。
で、LB55ベイカー、LB53ヴァンノイがきちんとタックル。それに加えて21ロウと29ジョーンズが前目にセットしていたのも効果があったかもしれません。
全体的に安定していました。

■パス

パスカバーについては、前半はマンカバーが多かったけれど、得点差が3ポゼッション差に開いてからはゾーン主体になりました
この試合も24ジョーンズはお休みで、25ハワードと23イグちゃんが中心。ニッケルに入った33ペリーと30ヘイズは危なっかしかったものの、大火傷はせずにすみました。
ただ、ジャガーズQBミンシューが全体的に焦り気味で、あまり長い時間カバーしないで良かったのも楽だったような気はします。それはおそらくパスラッシュが良かったから、となるでしょう。

■パスラッシュ

とはいえ、パスラッシュもそれほど目立ってたくさん入れていたわけではありません。
前半最後の時間がないところと、ガベージタイムを除いて数えてみたら、

3人ラッシュ:3回
4人ラッシュ:28回
5人ラッシュ:6回
6人ラッシュ:1回

ということで、基本的には4人ラッシュというノーマルな形。ただし、DLを3人にして、LBとDBのだれが入ってくるかわからなくすることは多かったので、ミンシューはラッシュがどこからくるか読めずに焦ったという可能性はあります。
その点ではプレーコールが良かったと言えるのかな。

来週はSEA

まあJAC相手に完勝できたからと言って、SEAに勝てるわけはありません。
でもSEAのことだからいったんフィッツおじさんを自由にさせて、ちょっと期待を持たせてから、ウィルソンが崖下に蹴落とすっていう展開になるのでしょう。
完敗するよりも心の傷が大きいやつ。

MIA貯金

MIA貯金ルール
・勝ち:1万円+点差×100円
・負け:点差×300円
・プレーオフ出場:1万円
・地区優勝:3万円

今週の貯金
・勝ち
・18点差
合計:11800円
累計:15700円





関連情報

  1. マホがブレーデー様並みになったとか10年早いぞコラ!(完成形に近づきすぎなんだよ10年くらい迷走してこい)という話
  2. ドルフィンズの2023シーズンまとめ
  3. 敵は寒さかパスラッシュか。予想通りの結果になっちゃったワイルドカードプレーオフMIA@KCレビュー
  4. 圧倒的劣勢な環境のWILD CARD MIA@KCプレビュー
  5. スーパーボウル優勝候補のビルズをあと一歩まで追い詰めたぞ!ドヤァ!!のweek18 BUF@MIAレビュー
  6. ついに真価を見せたIf HealthySことドルフィンズだったweek17 MIA@BALレビュー
  7. 実力的には…とかどうでもいいんだ勝ったんだから!のweek16レビュー
  8. 快勝!の裏でIf Healthyっぷりが本気を出し始めている怖さ…のweek15 NYJ@MIAレビュー
  9. ぐずぐずしてそのまま負けたweek14 TEN@MIAレビュー
  10. 今年1番の完勝だった。が、ベイカーの怪我が痛いなーな、week13 MIA@WAS レヴュー